本富岳南壁屋久島フリーウェイ 2018/11/30

アルパイン(夏)

メンバー

Leader N野、K池

行動経過(天候・タイム)

  • 11/30 (金) 晴れ
  • 05:00 車道脇の広場
  • 06:00 取付き
  • 06:40 登攀開始
  • 15:30 山頂
  • 16:00 登山道下降
  • 17:45 登山口
  • 18:00 車道脇の広場

ルート概要・特記事項

今回11/28~12/5の8日間の日程で屋久島に入りました。
雨が多い屋久島ですが、運よく11/29-12/1は終日晴れ。
11/29に偵察を入念に行い、11/30に快晴のなか登攀することが
できました。
ちなみに12/2-5は天候安定せず、降ったりやんだりでした。
観光は十分楽しめました。

・アプローチ

車で「梢回廊キャノッピ」という施設から西方向へすぐ近くの
ところにちょっとした駐車スペースがあります。
そこに車を停め、西方向へ歩くと、石垣、20cm高の
コンクリートが出てきます。
コンクリートが出てきたすぐに踏み跡がありますが、樹林に
入ると動物捕獲用の罠が仕掛けてあります。

前日に入念に偵察しているので、ここからは入らず、
もう少し車道を進み、コンクリートが無くなった
ところのルンゼ脇から入りました。

そのルンゼを少し詰め、右の樹林帯に上がり、あとは樹林の
なかを岩場基部目指して進みます。

登攀時間がタイトなので、早出して真っ暗なうちに取付きに
着いて、薄明るくなるのを待って登攀を開始しました。

・1ピッチ目 5.7 35m (K池)

三角岩で、草付きの凹角を頂点まで登ります。
ボルトは1つだけで、そのワンポイントが5.7で、あとは階段状です。
草ボーボーの足元に注意すれば大丈夫。

・2ピッチ目 5.10d 25m (N野)

2ピン目までのクリップが悪いという情報も散見されビビッてた
のですが、案ずることはなかったです。
ルートは左へ右へ左へと微妙なスラブを登ります。
中間部がちょいと難しく、まごまごしてたらフォール。あー残念。
ボルトは十分な間隔であります。

・3ピッチ目 5.10a 30m (K池)

凹角をフリクションに頼ったステミングで登ります。
出だし付近がホールド乏しく、慎重にスメアを効かせてで登ります。
ちょーおっかないです。

・4ピッチ目 5.8 40m (N野)

真左に超弩級のハングが見えて、身震いがします。
このピッチはそれを横目に簡単なスラブを登り、マジで!?
という濃いヤブに突っ込み、
岩場の基部のバンド帯まで。立木でビレイ。

・5ピッチ目 5.10a 25m (K池)

岩場基部を左にトラバースして、10m弱のクラックを登ります。
カムは唯一ここで使います。
我々は出だしにキャメロット#2、中間部にキャメロット#3を
使いましたが、結果的にキャメロット#3だけで大丈夫です。

クラックといっても、ホールド豊富で、それほど難儀せずに
黒稜テラスと呼ばれる安定した広いテラスに上がれます。

・6ピッチ目 5.9 30m (N野)

デルタハングを左に回り込むピッチ。
ここは凄い露出感があるピッチで、僅かなバンドをトラバースして
行きます。
開けてて、よく日が当たり、眼下には尾之間の集落と海が見えて、
よい感じです。
でもトラバース後はあんまり快適じゃないブッシュ帯を登ります。

・7ピッチ目 5.10c 40m (K池)

少し左へレッジに上がって、難しいスラブを登攀。
この辺から結晶がボロボロしてて気が抜けません。
ボルトは十分な間隔で続いてますが、終了点手前のボルトが
破損してて、最後はミスれません。

・8ピッチ目 5.10a 45m (N野)

左に回り込んで簡単な凹角を登ると垂壁。
垂壁を直上するが、左にもボルトが続くラインがあって、
間違えに気づく。なんとかトラバースして正規のルートに合流。
そのあと、またまた、マジで!?という尋常じゃない濃いヤブに
突っ込み、テラスまで。
終了点はハンガーボルトが1つしかなく、テラス下の立木と
そのハンガーで確保。

・9ピッチ目 5.10a 25m (K池)

中央が盛り上がったスラブとトポに書いてある通りのスラブを登る。
ここはとてもすっきりしてて、快適。よいピッチです。
見上げるスラブの先は青空で気持ちいい。

・10ピッチ目 5.10c 35m (N野)

このピッチのためにヌンチャク22本を持ってきたので、
全部持っていく。
出だしは丁寧に行けば大丈夫でしめしめと思ったが、上部の
終了点のちょい下が悪く、逡巡の末に勇気を出して行くも
フォール。

ん~、試行錯誤するも分からず、右のブッシュ帯から抜ける。
むずかった。
このピッチは終盤の立ってるスラブで足指が悲鳴をあげる。

・11ピッチ目 5.7 30m (K池)

ここまでいっぱいいっぱいだったが、あとちょいと思うと、
緊張感も和らいでくる。
ブッシュを真上に抜けるとボルトが1つ。
さらに上のブッシュを抜け、ちょい右のテラスに確保点。

ここは見晴らしのいい快適なテラスで、振り返ると素晴らしい景色。
雄大な自然を持つ屋久島の魅力を実感する。
のんびりお団子でも食べたいが、あと少し、頑張る。

・12ピッチ目 5.9 30m (N野)

最後のピッチはどスラブ。
手掛かりは無く、フリクションのみで登ります。
スラブらしいスラブで、最後の最後で粋な計らい。
そして、ラストは強烈なブッシュ帯に突っ込み、立木でビレイ。

・13ピッチ目 II級 15m (K池)

念のためビレイして進むも、すぐに山頂。
は~なんとか到達、ほっとしました。
山頂は樹木なく見晴らし抜群。
晴天で爽やかな登攀日和。
満足感でいっぱいです。
遅い昼食、しばしはしゃぎます。

・下降

さて下降。実はここからもまだまだあります。
これから下るあ登山道は、山と高原地図によれば、
登山口まで2時間50分。

さらにそこから車まで車道を歩きます。
のんびりしてると登山道で日が暮れるので、急ぎ足で下り、
なんとかお風呂もスーパーにも間に合う時間に降りて来れました。
そのあとは、熱々濃厚のお気に入りの尾之間温泉に入って元気を
回復し、夕食を買い出しして宿で祝杯。

充実の1日になりました。

・その他

宿は安房にある素泊民宿里町さんにしました。
素泊まりだけど、朝食のクロワッサン、コーヒー・紅茶などは
サービスで、なんと地元の焼酎三岳までサービスです。

自炊なら安上がりなはずでしたが、安房は比較的街で、グルメな
お店もあって、私達は連日の外食を楽しんでしまいました。

首折れサバが旬です。トビウオは年中獲れるようで姿揚げが
有名ですが干物も美味しいです。
フルーツはポンカンが収穫時期でした。

島内の各地でボルダーも楽しめるようです。トポは安房の
山岳太郎ショップで買えます。
またマットのレンタルもあるとのこと。
ボルダリングジムもあります。行った日は無人で、箱に500円
入れて、勝手に遊んで、電気消して帰るというシステムでした。

天気予報は当てになりません。地元の人も言ってました。
島内で少し移動するだけで天気が違います。
8日間過ごして魅力いっぱいの屋久島でした。また行きたいです。

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