戸台 一番星 2018/2/3-4

アイスクライミング

[メンバー]M藤L、T田

2/3(土)
9:00 戸台駐車場~14:00  七丈ノ滝沢出合

週末は仕事があるというT田さんに、無理やり仕事を仕上げてもら い戸台へ向かう。
そんなこともあり9時に戸台駐車場出発と、少々遅いスタート。
今日の予定は駒津沢出合いでテン泊の予定。だったのだが、丹渓山 荘からの急登でT田さんバテる。七丈ノ滝沢との出合いに釜に氷が張っ た素晴らしいテン場を発見。
ここで泊まりとする。正面には陽を浴 びた七丈瀑が聳える素敵なところだ。

2/4(日)
5:00 テン場発~8:30 一番星取付き~9:45 登攀開始~13:05 トップアウト~14:20 取付きへ下降~16:00 テン場~17:30 休憩、撤収後、テン場発~20:30 戸台駐車場

暗いうちにテン場をスタート。トレースがあり助かる。五丈の滝が すぐに現れる。ロープを出しヘッデンで取付く。暗くて気が付かなかったが、登った左のラインは氷が薄くて気持ち悪い。
駒津沢出合いにはテントが一張り。駒津沢へ向かうようだ。ここから、膝上ラッセルとなる。左岸から雪田が現れる。その奥に一番星が聳え立つ 。ブッ立ちだ。。
写真では段々状に見えたが、なかなかの強面。。

 

1ピッチ(M藤)40m

入念にラインを確認し、9時45分スタート。殆どのパーティーは 右手のラインを登っているようだが、濡れてなさそうな左側のラインをチョイス。
横に完全に亀裂の入った嫌な音のするピラーからスタート。垂直部をすぎると右上し、うろこ氷帯へ。中央の赤茶けたカンテ状までバンドをトラバースする目論見であったが、バンドに見えたのは霜氷で、実際はバーチカルでトラバースは困難。 手前のテラスでピッチを切る。 ここはピラーと2段の大クラゲに挟まれた氷洞状でビレイには快適だが、ラインが全く見えない。

2ピッチ(M藤)45m

垂れ下がるツララをバイルで叩き割り、恐る恐る氷洞右側から氷瀑 正面に廻り込む。ガシャ氷だがラインが見える。乾いていると思った氷はすぐ右手が濡れている。

乾いた50cmほどのラインを直上するも、スクリュー3本目以降は、シャワークライミングとなる。
アルミスクリューでは凍りついて歯が立たないので、ステンに交換するも途中で凍り付いてハンドルが回らない。
ハンガーを右拳で思いっきり叩いて何とか廻す。休むと完全に凍り付いてしまうので、小レストを交えつつ間断なくガンガン右手ハンマーを振う。
右手ハンマーでスクリュー4本を叩いてセットし、やっとシャワー 帯を抜ける。ホッとするも、そのうえも氷質はいまひとつで、凍り付いて入りずらいスクリューを慎重にきめながら滝上へ抜けた。

アイス歴2ヶ月の新進気鋭のアイスクライマーT田さんも少々苦戦するも自力で上がってきた。
立木の残置から懸垂、更にVスレッドで2ピッチで取り付きへ。

 



(M藤コメント)
シャワーやら右手ハンマーやら、我慢のクライミングとなりました 。一番星は想像したより難しく、ちょっと危なかったです。 水量多く、形状やコンディションが大きく変わる氷瀑だと思うので、旬なラインを見極めて登るのが良さそう。 これで、目標としていた戸台バーチカル3兄弟(七丈、象、一番星 )をすべてクリアすることが出来ました。戸台は静かで良いとこで すね。遠いけど。

(T田コメント)
過去最高に苛酷な山行。恐るべし戸台。 しかし、「一番星」には、この長い長い道のりを歩くだけの価値が あった。
ぶっ立ちの凄まじい滝。見た瞬間、脳裏に浮かんだのは、「私は無 理…」。 実際、私はフォローなのに「フィフィ」テンション多数回。これを M藤さんはノーテンでリード、完登。しかも速かった。 サンデーモーニングなら、「あっぱれ」だろう。
感動もつかの間、永遠に続くかのような下山。 「もう戸台なんか来たくない」と思いながら歩いた。それなのに、途中目にした「七丈ノ滝」、「象の鼻」が、早くも脳裏にチラついてます。

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