北海道 雷電海岸 ナイル川・1ルンゼ 2012/2/23-26

アイスクライミング

2012.2.23(木)~26(日)
北海道 雷電海岸 ナイル川、1ルンゼ
S藤H明、S口M恵

◆S口M恵
ここ4年連続恒例の北海道アイス、雷電海岸は去年に続き2度目だ。
車を降りて道を挟んで目の前に1から4ルンゼが並び、駐車場から旧道沿いに20分ほど歩くと右手にナイル川の巨大な氷柱がそびえ立つ。
雷電は非常にアプローチが楽。体力無し気合い無しの私にはありがたいかぎりである。
隣にビックウェーブがあるはずだが、融けてしまったのか、今回は確認できなかった。

初日は、予定通りナイル川を攻める。
といっても私がリードできるレベルではないので、フォローということで少々気は楽である。
しかしH明氏は緊張で前夜寝られなかったのではないか?

それにしてもどうみても1ピッチ目は悪い。
八ヶ岳のアイスキャンディがどーんと高くなったようで出だしはツララの集合体だ。
挿したスクリューが透けて見える。
H明氏がもろ落ちしたら私は少なくとも5、6メートルは飛ばされるだろう。
いやはや。心配するところが違っているって・・。すんまへん。
戻るに戻れないので、続いて登るしかない。
バイルはバッチシ磨いできたのだが、氷が固かったり柔らかかったりでなかなか決まらない。
とにかくずっと垂直なのでスクリュー抜くのもロープにぶら下がりっぱなしだ。この時休む。

2ピッチ目は右は岩が出ていたので左へトラバースしてから直上する。
こちらは傾斜は強いが氷の質が良いので安全だ。
またまた長い垂直。でも腕はなんとかもちそうだ。

最終3ピッチ目。傾斜が緩く短く見えたが、とんでも!であった。長いよー。垂直だよー。もうやだよー。
一生分垂直登りました。

終了点は木にリング付きのシュリンゲがかかっていた。結構登る人がいるんだな。
ナイル川の全景をみたら、物好きな人、いやいやアイス好きな人は是非登りたいと思うんだろう。
オールリードしたH明氏は昨夜に続きこの夜も興奮してあまり寝れなかったそうだ。
私は二晩とも熟睡でした。すんまへん。

次の日は私は垂直40mの3ルンゼでお気楽トップロープといきたかった。
おいおい誰がロープを張るのかね?あんたできる?で、なごめるという1ルンゼへ。
でもさすが雷電。4ピッチのがっつりアルパインでした。疲れたー。
いやいや充実したというべきだろう。今回で層雲峡、雷電とひととおり経験できたことになる。
皆さん、今度ご一緒しませんか?取り付きまでご案内いたします。

◆S藤H明
層雲峡2年、雷電海岸2年、と4年連続で北海道です。来年は韓国に行きましょう!
それにしてもナイル川は痺れました。巨大&長い&悪い&垂直の四拍子が揃っていました。

<ナイル川> 120mⅥ+

1ピッチ ハング気味から入る。ねじ込んだハズのスクリューが透ける。
態勢が悪い。足がない。ド垂直が頭上高く延々と続く。滅入る。氷が悪くなる前にスクリュービレイ。

2ピッチ 右はないだろうと決心して、やーなトラバリで左の氷柱へ、やはり、立っているが、足が張れる・・
丁寧に登れば何てことない。

3ピッチ 見た目、寝ているが、実際は全く寝ていない、唇を切って氷が血だらけ。カンテ状になるので、足が甘い。
丁寧に、丁寧に登る。
傾斜がやや落ちたが、今度は疲れ切って痺れた左手が振れない・・渾身の力を込めると大声が出てしまう。
抜けたー!あー疲れた。
灌木とアバラコフで60mいっぱい×2回の懸垂だから、120mⅥ+のグレードでしょうか?
いやーヤラレました。もう絶対に行きません。

<1ルンゼ> 120mⅣ+
去年、2と4やったので、3かなとも思ったが、やはり楽しいマルチの1にしました。
簡単そうに見えたけど、なかなかアルパイン風味で楽しい。

1ピッチ 部分的に垂直だが、安定した氷を登る。スクリューでビレイ。

2ピッチ ここはM恵さんリード。急な雪と氷混じり、中間支点が細い灌木だけなので、落ちたらいけない。
左の灌木に立派な支点があったのに、見逃して、ザクザク氷にスクリュービレイ。危ない!

3ピッチ やはり部分的に立っている、が、まあ、ナイル川に比べたらお遊び程度。
一気に抜けようと思ったが、頭上の灌木が随分と遠く見えるので途中でスクリュービレイ。

4ピッチ Ⅳくらいのグレードを登って、灌木でビレイ。

懸垂は足りないくらいメいっぱい真っ直ぐ60m×2回、故、おそらく120mⅣ+といったところでしょうか?
着地する頃、F巻×F巻さんが到着。入れ替わりで登り出しました。

—————————————–
今年も、おたるワインや富良野ワインに北海道の海の幸シリーズで盛り上がりました。
小樽の三角市場で豪華・大盛り海鮮丼から始まって、F巻×F巻さんの北海道入りの日には、岩内のお寿司やさんで派手にやらせていただきました。

締め括りはやはり千歳空港で松尾ジンギスカンでした。しかしながら、帰京してそのまんま、会社へ、お休みで溜まったメールやら仕事をこなしてから帰宅しました。

自宅で、巨大なタラバ蟹を気持ち悪くなるまで喰ってみました。美味しかったです。
帰りに小樽ガラスのお洒落なワイングラスを買ったりして、なかなか、観光気分なアイスクライミングでした。
来年は、是非とも韓国あたり如何でしょうか?

ぶなの会

ぶなの会

労山(日本勤労者山岳連盟)加盟 ぶなの会の公式HPです。

関連記事

特集記事

アーカイブ
TOP