【メンバー】
Y田(L)、ヤマ(記)
【行程】
4/5 快晴
9:30石抱橋~11:50蛇子沢二俣~15:40荒沢岳~17:00灰ノ又沢二俣C1
4/6 曇り時々晴れ
6:00C1~8:15灰ノ又山~11:30荒沢岳~12:30蛇子沢二俣~14:45石抱橋

【報告】
沢登りの山だった荒沢岳〜灰ノ又山にスキーで行けて充実した(滑った沢2本は自身未遡行だけど)。ルート内容は様々な場面で山慣れやリスク管理が必要で、思っていたよりも辛口な印象。シルバーライン開通後ではシーズンが短くてコンディションを当てづらいのも難点。でもそのおかげで人が少ないと捉えて、気長に通っていこうかな。
・1日目
シルバーラインが銀山平まで開通した初日。あいにく9時開通なのでゆっくり出発。この日は意外にも蛇子沢周辺に3P入るようだ。
蛇子沢というと越後有数のゴルジュの沢の印象で、下部を二俣までミミズ沢尾根から巻いていく。このアプローチを開拓した先人の想像力はすごい。ミミズ沢尾根は小地形が分かりづらく、隣の蛇子沢尾根から少し大巻きしていく。両尾根の合流点が崩れそうな雪壁で、その直下を注意しながらトラバースしてミミズ沢尾根に合流。ヘッデンスタートで同日入山のMSOのトレースを追って蛇子沢二俣まで降りていく。ここも小地形や足元の湿雪雪崩がいやらしい。蛇子沢二俣〜荒沢岳の雪景色は圧巻。これを見るだけでも来る価値がある。


滑る左俣は下部がデブリだらけ、登る中俣は意外と面が綺麗。中俣に入るとすぐアイゼンに履き替えて、斜度40-50度くらいの雪壁を登る。大滝はほぼ埋まっていて、水流が出ているワンポイントで水を汲めたのもラッキーだった。中俣も滑れなくはないが、カチカチなノドのワンポイント嫌らしくて遠慮したい印象。


大滝の上は蛇子沢っぽくないメローな雪原が広がる。そこからは稜線〜荒沢岳までさほど苦労せずシールで登れた。山頂は奥利根〜越後〜奥只見の銀世界が素晴らしい。今後の課題として興味深い斜面がイロイロ。特に北ノ又川流域はこの時期どこでも滑れそうだ。


初日の締め括りで灰ノ又沢を滑る。クラックを避けて山頂脇からエントリー。しかし時間が少し遅かったようで、MSOの気持ちよさそうなシュプールを横目に、ストップ雪とフラットライトで散々な目にあった。雪酔いがひどい。何とかたどり着いた灰ノ又沢二俣で幕。



・2日目
灰ノ又沢左俣から一部シートラを交えながら稜線まで歩く。灰ノ又山は山スキー百山で360度スキーパラダイスと紹介されていて期待していたが、ガスガスでパラダイスではなかった。というか朝から気分がよくない。夜の飲み過ぎ(水不足)か、朝のカレーメシを胃が受け付けなかったか…。
北ノ又川支流シッカイ沢を滑って灰吹山に繋げる予定だったが、フラットライトでまともに滑れないので、シールで荒沢岳まで戻ることにする。稜線上は直登できず西側から巻いたり、でかいクラックが空いていたりと一筋縄ではいかない。


意外と天気がもって荒沢岳に着いた頃には晴れ間も見える。メインディッシュの蛇子沢左俣を滑っていく。最上部が小スティープ、といっても斜度40度くらいのプチバウでまずまず楽しめる。中間部はクラックと小デブリで修行感が出てきた。


下部は前日に下から見ていた通り大きなデブリで埋め尽くされている。苦労して板を外さずに固いデブリをやり過ごしていたところ、Y田さんの推定10m脇に爆音とともにブロック雪崩が落ちてきた。最悪の結果が頭をよぎったが、当人は当たらない距離だから大丈夫と冷静な様子。ビビリ散らかした私は板を担いですぐ逃げた。二俣まで降り立った時の安心感たるや…。曇りとはいえ午後の気温上がった危ない時間帯で反省案件です(二俣〜中俣間にも昨日なかった巨大デブリ帯ができていた)。

これであとは帰るだけ。ミミズ沢尾根から蛇子沢尾根に登り返して、銀山平まで滑り込んだ。銀山平の積雪量にはびっくり。車道が雪の大谷になっていた。
