西上州 相沢奥壁大氷柱 アイス講習 2017/2/11-12

アイスクライミング

メンバー:S原L、T内、O川、M井、O家(2/11のみ)

2/11(土)晴れ
東京前夜発~道の駅泊~6:30 荒船山登山口駐車場~7:50 相沢大氷柱にてクライミング~17:20 駐車場~道の駅泊

2/12(日)快晴
5:40 登山口駐車場~7:00 相沢大氷柱にてクライミング~17:30 駐車場~帰京

数日前からの降雪が気になったが、西上州にはほとんど影響なく、快晴の空の下、しっかり凍結した氷瀑のクライミングが楽しかった。

相沢奥壁大氷柱(50m, V-)はエリアでも最大級で、氷結状態の良いことが多く、人気のルートだ。初日到着時には既に先行Pが続けて登っていたので、落氷を避けて左下部の緩斜面にVスレッドで支点を作り、10mほどのミニルートにしてリードの練習をしてもらう。



午後になりルートが空いたところで、まずO川君が本格ルートの初リードにトライ。氷結の悪い左側を避けて右側からスタート。中段から上も右側の垂直部を直上して、ノーテンションで終了。さすが12クライマーでムーブの飲み込みが早い。しっかり足で体重を支えられるから、長いルートも疲れを見せずに登り切った。



続いてO家君が同じく本格初リード。こちらは講習初参加だが、覚えたばかりのムーブを使って確実に登っていく。途中テンションが入ったものの、同じ直上ラインを完登した。二人ともアイスを始めて数回目だから、大したものだ。やはりすべてのクライミングの基礎として、フリー能力は重要。



二日目も混雑が予想されたので、暗いうちに駐車場を出て、朝日の当たる大氷柱に到着。T内さんがミニルートでウォーミングアップしてからリードにトライ。先日の笛吹川乙女の滝(50m, III)とは傾斜が違うのでプレッシャーも大きい筈だが、落ち着いて登っていく。中段から上はルートの弱点をついて左から回り込み、こちらもノーテンションで終了。やはりフリー技術とアルパインの経験が活きている。

後続Pは次々と隣のエイプリルフールの滝に行ってくれた。まだルートに余裕があったので、S原も久しぶりにリードさせてもらう。陽が当たる上部の垂直部を登る緊張感が心地よかった。おかげで2シーズンほど前の感覚が少し戻ってきた。

中間左側にはつららが折れて小ハングができている。ロープをずらしてTRにし、ハングの乗越しを練習してもらう。O川君、T内さんとも、すぐに要領を飲み込んだ。



左下部のミニルートではM井君が練習、堅い氷と平爪アイゼンに苦労しながらも初リードに成功。雪岩稜に出てくる氷結部なら、安定してリードできるだろう。

午後から右のラインでは高齢者を含むグループが登り始めた。中に’80年代のストレートシャフトを握った人がいて、元気はいいのだが力まかせに打ち込み、蹴り込むので、すさまじい量の落氷が降り注ぐ。一見ベテランだが登りは雑だ、と思っていたら、案の定垂直部で落ちてTRにぶら下がっていた。装備の進化に応じて登り方も変わることを理解して欲しいものだ。

今回はクライミング自体の他に、Vスレッドでの支点構築、金やすりを使ったアックスやスクリューの応急修理など、実践的な小わざを見てもらった。
今後厳しいアルパインルートにチャレンジする時に活かして欲しいと思う。


●メンバー感想
体験アイスも含めて今回で3回目の参加でした。触れた滝は一つだけですが、八ヶ岳などとはまた違う西上州の魅力の片鱗を感じました。
登り方も氷の状態の判断などもまだまだですが、もうちょっとがんばれば平爪でも3級はちゃんと登れる、という手ごたえが得られてよかったです。来シーズンはアイス用装備を揃えたいですね。(M井)

今シーズン3回目のアイスクライミングはS原塾での講習となりました。アックス、アイゼンの打ち込みの基本操作を学びました。基本技術を学ぶいい機会となったと同時にS原講師の的確なアドバイスは目から鱗が落ちるようでした。相沢氷柱(50m)のリードは持久力との戦いでかなり消耗させられましたが何とか完登することができました(途中テンションを交えたが笑)。まだまだ自分のアイスクライミングを向上させたいと考える1日でした。(O家)

相沢奥壁の大氷柱はとっても美しく、取り付きに着いた時点では、それを登るなんてぴんと来ませんでした。
リードをしてみると、迷うことばかり。ちゃんと歯には乗れていたようで安定しており、ゆっくり考える時間もあって…そのせいですごーーーーーく時間が掛かってしまって反省…。
もっと自分とアイゼンの歯を信じることが課題かな。
幸い、アイスに行くたびに、「ドライの女王」「デキマスという雰囲気のタトゥーの男性」「国際山岳ガイド」の登りを見ることができているので、そのムーブを目指して。
岩登りで5.8をおっかなびっくりリードしていた頃が思い出されます。基本的なムーブを繰り返して、「アイスクライミング」を身につけていきたいです。
奥深い山の魅力に、またちょっぴり一歩踏み込んでしまったようです◎(T内)

アイス講習も第3回となり、徐々に身体と道具の使い方に慣れてきたのか、感触が変わってきたことを実感できました。ひとことで言えば「全体的に違和感が薄れてきた」感じです。アックスやアイゼンを通じて氷の感触を感じられることが多くなってきて、道具・装備のすべてに違和感を抱えて登っていた前回までとは違う感覚でした。
また、初めて本格的なリードを経験したことも大きな収穫でした。50mの迫力に圧倒されつつ、相沢の滝を1時間かけてのノーテンOSは未だに余韻が残っています。ただ、スクリューの扱いには慣れる必要性を痛感しました。操作を早く確実にして、余裕のある登りを目指したいと思いました。
次回以降の課題も明確になり、収穫の多い講習となりました。S原講師の助言を一つずつ修得して、確実性のある登りを身につけたいと思います。(O川)

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