谷川岳 東尾根 2014/3/16

アルパイン(雪山)

M中です。
東尾根に行ってきました。

◆行程
3/16(日・晴)
0325 登山センター-0430 出合 0450-0620 シンセンのコル 0645-0930 オキの耳-1130 西黒尾根を経由して登山センター着

◆メンバー
M中、K池

◆記録
予定した山行を中止した流れでK池さんに連絡。練習不足を躊躇するも参加表明。
午前2時15分「先輩先輩って、スルーしてたけどあんたのほうが入会は先じゃない。それからいびきうるさい」と殴打され起床。どちらかというと快感である。

秋のころ、東尾根行ってないねと話した。入会は同じ時期、お互い似たような山を登ってきた。たまに一緒にいくこともある。今日はそういう日だ。

朝が早いので朝食もそこそこに出合から一ノ沢に入渓。通るたびに行きたいなと思っていたが、残雪期が初入渓か。左稜と中間稜、左方ルンゼを侍らせて蛇行するゴルジュは優美かつ峻厳。少し緩めのザラメを踏みながらゆっくりと味わう。練習不足か、すこしK池さんは遅れ気味だ。

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シンセンのコルにつくとマチガ沢のモルゲンロートに包まれる。とたん、K池さんが猛烈に行動食を口にしている。
「べっ、別に練習不足じゃないんだからね、いつもしっかり朝食摂るから、今日は食べてなくてお腹が空いてるだけだから…///」
と、K池さんのツンデレ調を聴き流しながら、追い付いてきたパーティの、昨日は全パーティー敗退したこと、東尾根の事故は簡単なところで起こること、などアドバイスを拝聴する。

コルから目視すると岩峰。そこでM中リードで1ピッチロープを出す。直上するのと岩に乗り込み右に捲き上がる行き方がありそうだ。お互いに登りかた、ビレイの仕方に微妙にツッコミを入れながら技術確認。この日のロープはこの1本で終了。

前後するが、岩峰手前には下を向くと足下マチガ沢一直線のやや奮闘的な雪壁登りがある。ここでロープを出すと、たぶんその後5,6~10ピッチぐらいはロープを出すことになるんじゃなかろうか。当日の雪や、パーティーの状態のチェックに良いと思う。

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このあとはディープブルーの空と新雪の稜線とのスカイラインの中に溶けていく。ダガーポジションで息を切らしながら。

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日の当たる雪壁を蹴りこむと新雪の奥のザラメが泳いでいる。「あ、あら、ヤバイかも…」、なんてズリズリと体重移動。振り返るとK池さんも挙動をしんみりと鎮めて、ベタ雪に貼り付いてトカゲになってついて来た。お互いの信頼の愉しさ。

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今度は急傾斜、日陰のゆるパウダーのトラバース。足下見ると本当に一ノ倉の底が見える二ノ沢本谷の頭。深夜残業となったあの日の死闘 of 死闘の記憶が蘇る。

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まわりこんだコルから見渡すと、赤沢山、白毛門のラッセル訓練、沢、湯檜曽川、朝日、マチガ沢…、それと…、谷川〜赤谷川、鷹ノ巣、爼倉、幽ノ沢左俣大滝、幽ノ沢三ルンゼ、一ノ倉本谷幻の大滝、小出俣、マチホド、センの沢、西黒沢、万太郎、熊穴沢、もっと周りいろいろ…

私やK池さんにとっては谷川岳とはぶなの会であり、ぶなの会とは谷川岳を遊ぶことなんだろう。

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先行者が紺碧の空に絡まるオキの耳の雪庇を崩し始めてる。
二ノ沢頭のコルで、我々はその最後の雪壁を見上げている。

ジュースとお菓子を分けあって、早く頂上に立ちたいような、このままずっとこの場にいたいような、とりとめのない話を続けた。(M中)

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