【メンバー】Lたもしま(M山/えびちゃん)、クロスケ(記)
2022/1/22 上タケ沢 ホワイトスペシャル&右俣
2022/1/23 上タケ沢 左俣
1日目
8:00 駐車場 – 10:00 幕営地 – 11:00 ホワイトスペシャル登攀 – 14:30 暗黒峡 F5まで – 17:00 撤収 – 18:30 幕営地
2日目
7:30 幕営地 – 8:30 左俣第一大滝登攀 – 9:30 左俣第二大滝登攀 – 11:30 左俣第三大滝 – 13:30 左俣第四滝 – 13:45 撤収 – 15:45 幕営地 – 17:30 駐車場
ロクスノ88号に掲載された、上タケ沢の氷瀑群へ。
初日はトレースができることを期待して、遅めの出発に。
トレースがあるので迷うことも、迂闊なドボンもほぼすることなく、まっすぐ2時間ほどでテン場適地に到着。
今回は他に泊まりの方もいなかったので、トポにも書いてある最奥部の岩小屋(実際は岩の裏)を利用。
幕営地からは歩くこと10分で氷瀑群へ。
まずは一番手前にある看板課題、ホワイトスペシャル Ⅴ+ クロスケ リード
軽い気持ちでリード開始してしまったが、なんとかノーテンションで抜けられた。抜け口右手の灌木に残置支点あり。
懸垂下降で戻ってきたら、引き続き右俣の暗黒峡へ。
F1、F2はフリーソロ。
先行パーティーが左側を登っていたので、その右側を抜けさせてもらう。
SMILE Ⅳ+ たもしま リード
右と左にもまた別の課題があるが、時間もないので易しめのラインにする。
左に回り込んだらナメていたのでフリーで。体感Ⅲ。
登り切るとすぐにF5が待ち構えていた。
F5 ブレイク・フリー Ⅳ クロスケ リード
左岸側は岩が透けていたので右岸側を登攀。しかし上部は氷結が悪く、雪がかぶった岩壁で苦労させられる。なんとか立木まで到達し、日暮れで焦りながら撤収開始。F4は右岸の氷柱で懸垂(クライムダウンも可能)、F3は右岸灌木に残置支点があり、F2はアバラコフ支点があった。
無事テントに戻ったら、食事だけ済ませてそそくさと就寝。
翌朝はなんと目覚ましが鳴らず寝坊。急ぎ支度して出発する。
2日目は珍しく凍っていると噂の左俣へ。
左俣第一大滝 Ⅴ- たもしま リード
適度に休憩ができる氷瀑で、ノーテンションで抜ける。
少し歩いたらすぐに第二大滝。
左俣第二大滝 Ⅴ- クロスケ リード
下部は快適そのもの、中間部はいやらしい雪壁、抜け口は大穴で氷が中央にない。
時間がかかった上、支点も貧弱な灌木でとてもアルパインチックな登攀に。
この沢でF3と呼ぶには小さすぎる10mほどの滝を登ると、先週初登されたばかりらしい左俣第三大滝が待ち構えていた。
左俣第三大滝 Ⅴ- たもしまリード
トポには傾斜95度と記載されていたが、今年は状態がいいのか垂直以下だったように思う。
回り込みながらの登攀は、立体的でとても面白い氷瀑であった。
先週初登で、今週は誰も来ていないようだったので、多分第二登だろう。
トポに掲載はないが、まだ先もあるのではないか?
と、もう少し足を伸ばしてみると第四の滝が現れた。
繋がっていたので登攀可能そうではあるが、時間切れなので見学だけして撤退。
右の氷柱で、60〜90度30mくらいだろうか。この先を見たい気持ちを抑えて、大人しく懸垂下降の用意をする。
F3の懸垂下降は左岸の立木利用。スタックこそしなかったものの、ロープが重く、引き抜くのにえらく時間がかかった。
F2.5 左岸の立木で。F2 左岸の立木。F1は左岸の立木に残置あり。
どの滝もかぶった岩壁のため空中懸垂になり、当然だが50m以上あり回収はそれなりに大変。
結局第一大滝取り付きまで戻ってくるのに2時間近くかかってしまった。
両日とも日帰りで2パーティー入っていたので、アプローチよりも濃いトレースでデプローチはだいぶ楽に。
渡渉手前の大高巻き箇所は道が悪いので、チェーンスパイクがあると安心。
渡渉ポイントあたりでヘッデン装着。
初の上タケ沢は、2日とも暗くなるまで遊べて充実した山行となった。
【感想】クロスケ
トポを見て思った「なにここすげえ氷瀑だらけじゃん!」が言葉通りの場所だった。右も左も前も後ろもどっかしらに氷瀑があり、終日、日が差し込まないまさに暗黒峡。アイス2年目でやっとこういう場所が楽しめるようになったことを感じる2日間だった。自身ではグレード更新?なⅤ+のリードも達成できて嬉しい。左俣第三大滝の上は、地形的にもかなり未踏な場所でロマンを感じる山行にもなった。
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