山域:黒部川横断(針ノ木雪渓~蓮華岳南西斜面~平の渡~ヌクイ谷~鳶谷~湯川谷~常願寺川~立山駅)

メンバー:M平M亮(単独)

3/22(金)快晴のち曇

日向山ゲート3:17→扇沢4:35~5:05→針の木雪渓→マヤクボ沢出合7:25→針ノ木峠8:30~50→蓮華岳西峰2754m 9:40→蓮華岳南西斜面滑降→針の木谷→平の渡付近で渡渉12:10~13:05→ヌクイ谷→越中沢乗越16:55~17:10→鳶谷滑降→1630m地点17:45~55→鳶谷右岸尾根1912m三角点付近(C1)18:55

満天の星空の下、運動靴でゲートを出発。扇沢でプラ靴に履き替え、軽量化のため運動靴は2週連続で木につるしてデポする。最初に出てくる堰堤3つを何れも左岸から巻き、大沢小屋そばの堰堤は右岸から巻いて越えると、いよいよ針の木雪渓の核心部に突入する。

針ノ木峠から北を望む。

前日朝までの新雪が10㎝弱積もっているが雪質は安定しており、先週に引き続き安心して登行する。針ノ木峠手前で一か所氷化している斜面があり、シートラーゲンに切り替えて峠まで登る。峠からは南は槍・穂高、北は鹿島槍まで見渡せ、とてもいい気分だ。

ここからもシートラで尾根伝いに蓮華岳を目指すが、風が強く斜面は氷化気味。蓮華岳西峰ともいえる2754mに着くと、これから下降する蓮華岳の南西斜面が一望できる。先週滑った三浦大介さん達からの情報によると、頂上からではなく2754峰から滑ったほうが急峻な’喉’を避けられそうなので、そのつもりで観察する。よし!行けそうだ!

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最初はカリカリ斜面だったため、大事を取って標高差150m位アイゼン下降すると雪も若干緩んできた。ハイマツの生えた小さな尾根上でスキーを履き滑降開始。傾斜は35°位だがルンゼ状で幅は広くないので慎重に高度を落とす。降りるに従い雪はどんどん緩くなり、緊張しなくても滑れるようになってきた。

‘喉’の下と思われる個所(約2400m)で本流と合流後は、雪の柔らかくなった緩斜面を快適に滑る。右岸に針ノ木峠からの沢が出合ってからは、だんだんと両岸からの巨大デブリも増えてくる。適当に左岸右岸とスノーブリッジで渡るのを繰り返すと、平の渡に到着した。

いつもの渡渉スタイル♪

いつものスタイル(素足にモモまでのビニール袋を被せ、プラ靴アウターを履く)にチェンジして黒部川の渡渉開始。なるべく川が浅い部分を渡ろうと水流が分散している箇所を選び、太もも2回、すね1回の渡渉でクリア。今日はこの付近で泊まる予定だったが、「今日夜~明日朝にかけて前線通過に伴う降雪が予想された」ことと、「まだ時間が十分あり、大して疲れていない」ことから、天気の良い内に行けるところまで行くことにする。

無事黒部湖を徒渉。ヌクイ谷から平の渡付近を振り返る。

休憩もそこそこにシール歩行再開。ヌクイ谷下部はあちこちで巨大な全層雪崩の跡が認められ、通過に時間がかかる。上部に行くに従い雪面は綺麗になり、ピッチも上がる。最後は雪庇の切れ目を這い上がって越中沢乗越に到着。快晴だった天気も予報通り下り坂で、雲が一面に広がってきた。もうすぐ日暮れなので急いで準備し、鳶谷に滑り込む。

デブリの通過はメンドい。時間がかかる。

雪面は固いモナカ状で、修行系の滑り。1630m付近まで滑ってから右岸尾根のルンゼ状雪壁をシールで登り、1912m三角点そばでツエルト泊。

今日は15.5時間行動、標高差3000m登って完全燃焼♪ 心地よく披露した体に富山の夜景が優しい。明日は下山だけなのでのんびりし、22:00過ぎに就寝(その頃から小雪が降り始める)。

3/23(土)曇のち霧

C1 7:10→1912m三角点北面の谷を滑降→湯川谷合流8:50→白岩堰堤下の橋9:20→天鳥トンネル10:55→立山駅12:05

のんびり4:50に起床。昨夜からの雪も出発するころには止む。曇り空だが視界良好の下を、新雪が15㎝程詰まった1912m北面の谷を快適にひと滑り。

谷底からは湯川谷との合流点まで進むが、その頃から濃霧となりルートが非常に分かりづらい。仕方なく生まれて初めてGPSを積極的に活用しつつ前進。慎重に現在地を確認しながら多枝原谷東の谷の左岸沿いに下り、湯川谷に合流。そこからも濃霧の中で視界約40m。2年前の単独ザラ峠越えの際に通っている道だが、非常に分かりずらい。ランドマークの見落としや堰堤ダイブに注意しつつ進み、無事白岩堰堤の下に着いた。

立山駅が見えてきた。雪はすごく少ない。

そこからも橋の見落としに注意して進み、天鳥堰堤は隣のトンネルから通過。最後は雪が切れ切れとなった林道をシートラで進んで立山駅に下山した。

下山後は富山駅まで出、先週の横断時と同様に「100均→観音湯→ぼてやん」の定番コースを巡ってから帰京した。

<参考>

・山上の雪の量はGW並み。特に後立の稜線はひどい。先週よりもさらに減った感じ。

・谷の下部では全層雪崩に伴う巨大デブリを散見。斜面にもクラック多数。GWの頃には賞味期限切れか?

・入山時のザック重量は約12kg(水1.5!含む)。主な持参装備は以下の通り。

 山スキー装備一式、アイゼン、ピッケル、7mm22mロープ(使用せず)、ツエルト、炊事用具(ガス缶は220g入×1、半分も使用せず)、ラジオ、無線機、寝袋、渡渉用のビニール袋、ヘッドランプ、スコップ、ビーコン、食糧2泊3日分(700g/1日)