メンバー:S藤CL-S見-H、S原PL-I、O田PL-K池-N島(サギダル尾根)

【S原報告】
宝剣岳中央稜

4/20(土)
前夜東京発~菅の台BT泊
6時起床-BT発715-ロープウェイ千丈敷駅830-1000登攀開始-1630終了-1703ロープウェイ駅-下山

下界は既に春だったが、始発のロープウェイを降りると、千畳敷から上はまだ冬景色が広がっていた。我々3パーティの他は、ほとんどがボーダーと雪山ハイカーだ。
その中で宝剣岳が黒々とした地肌を見せて聳え立つ。中央稜の本来の取り付きは雪の下で、2P目開始点下の灌木帯から取り付く。

1P目 30m S原 中間部は半分氷結したルンゼを登る。氷と凍結した草付きにダブルアックスを打ち込み、あるいは岩角に引掛けて身体を引き上げる。ミックス用のピックに替えたクォークは、狙い通り具合が良い。

2P目 30m I 頭上のハング左手の凹角を登る。ホールドに乏しいスラブ状の岩を、アブミを使って乗り越えていく。先行するS藤CLは、他の荷物と共にヘルメットまでデポしてきたせいか、いつもに増して慎重だ。ハングからは2本の残置ロープが垂れ下がり、灌木にはスリングまで残置してある。誰か慌てて懸垂下降した際にロープが回収できず、泣く泣く放置して行ったようだ。

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3P目 20m S原 稜線中間のピナクル(らしき岩)の下から稜線を乗り越えると、稜線沿いに通称オケラクラックが伸びる。クラックの広い部分はアイゼンがはまるが、狭い部分はカムとアブミに頼ることになる。カムは二人で #2×2,#3×2,#4 とリンクカムの赤,黄を用意したが、約20mのピッチに一通り全部使ってクリアした。

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4P目 40m I 午後になって冷たい風が吹き始めた。最終ピッチのリードは大岩の乗越しにアブミを使ったが、最終ロープウェイの時間が気になる。フォローはその時間も惜しんで駆け上がり、そそくさと下山の準備にかかる。

山頂の岩にかかったロープのカラビナを使い、懸垂下降1回で稜線に降りた頃には、周囲は吹雪でホワイトアウト状態。何とかロープウェイ駅に着いた時には最終便が出たばかりだったが、下山するスタッフの乗る便に便乗させてもらい、最終バスの待つ麓駅に向かった。

今回は初めて宝剣岳東面の、しかも冬季登攀に挑んだが、コンパクトなルートの中にクラックや岩と氷のミックスなど、様々な要素が凝縮されていて楽しかった。冬装備にアイゼンというハンデがあっても、必要な装備を駆使すれば安全に登れることが確認でき、GWの登攀に向けて良いトレーニングになったと思う。

麓の駒ケ根はどしゃぶりの雨だったが、一同であげた祝杯は美味かった。

宝剣中央稜

【O田報告】
宝剣岳サギダル尾根

9時過ぎスタート。
ロープウェイ駅からサギダルの頭がよく見える。
遠いのか近いのか、距離感がよくわからないが、しばらくは尾根左の雪面でアプローチするとロープピッチにアッというまに到着。
ザイルを出してK池さんにひいてもらう。

1P目:50m 雪が少なくヤブ+岩。ほとんど2級で3級ポイントがちょっと。
2P目:50m ヤブ、最後は急な雪面を登ってサギダルの頭着

あっと言う間に終了。
時間があるので極楽平カールで歩行訓練へ。

カール最上部急峻なアイスバーン個所を選んで前向きでくだると最初は腰がひけてしまう。
「ケツが出とる! ビシバシ!!(ピッケルで)」
とやりたいところだが、平成の今世、パワハラ会といわれかねないので、ぐっと、我慢、がまん。
幾度も登下降を繰り返したことで軽快なアイゼンワークが身に着いたと思います。

いい時間やってロープウェイ駅に下ったので、そろそろ一杯、と思ったところ、
「ビールの時間には早すぎ!!」とK池さんから指示が出たので、中央稜Pを見学にいく。

彼らの登攀を眺めながら、中央稜の右のルンゼを稜線までつめて一服。
最後は木曽駒口側の急な雪路を歩行訓練の締めを兼ねて走り下って、昭和の学生山岳部風のトレーニングはおしまい(転ぶと危ないのでマネしないで。特定のピッケルの持ち方あり)