鹿島槍ヶ岳 東尾根 2015/4/29-30

アルパイン(雪山)

N島です
GW鹿島槍東尾根の報告です

だいぶ藪が出ていましたが、人気ルートなのに誰にも会わず、静かに景色を独り占めできました。

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【メンバー】A山(L)、H口、T濱、N島(報告)

【行動記録】

4月29日(水)
5:50大谷原→10:30ニの沢の頭→14:20第一岩峰基部

ばっちり見える稜線を眺めながら駐車場をスタート。林道を15分程進んだところにある右手藪の赤テープを辿って登る。20分程笹ヤブの急登をあえいでいると、東尾根の尾根筋に乗り雪が出てくるが、とにかく暑くて汗が噴き出る。上下ともに1枚になり、日焼け止めを塗りたくる。一の沢の頭が近づいてくるが、手前の小ピークの幾つかには雪がなく、不安定な雪面の尾根側面は敬遠して尾根沿いの藪を漕いでいく。背の高いハイマツがかなり濃い場所もあり、まさかこんなところで雪がない藪こぎを強いられるとは思わなかった。一の沢の頭手前は藪がでていたが悪そうに見えたので、側面の今にも雪崩れそうな斜面をトラバース。その後も幾つかの小ピークを藪こぎしてニの沢の頭に着くが、まだ昼前なので、先に進むことにする。

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この先は尾根通しではなく、側面に付いていたトレースの後を追う。ニの沢の頭から一旦高度を下げた後で、正面の沢状地形に取り付く。気温が上がり腐った雪に足元を取られながら急斜面を登る。スタートしてから7時間あまり、全員に疲労の色が見え出した。大きく割れた雪面をいくつかパスして、右の尾根に取り付いて、ナイフリッジが混ざる尾根を30分程進むと、第一岩峰の前に出た。第一岩峰手前の尾根は、若干の幅があったので、ここを今日の宿泊地とする。A山リーダーとH口さんは第一岩峰にフィックスロープを張りに行き、T濱さんとN島とで、テン場の造成をする。50mロープ2本を張り終わるころには、テン場の造成も出来上がり、テントの外で絶好のロケーションを眺めながらウィスキーをいただく。これができるから、GWの晴れた雪山は最高だ。やめられない。

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◯4月30日(木)
5:10第一岩峰→7:20第ニ岩峰→9:30鹿島槍北峰→11:30冷池山荘12:00→14:30大谷原

薄明るくなったので前日のフィックスを使って第一岩峰を登る。

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雪が全くないが朝一なのでアイゼンで登る。取付きから15mくらいが立っていて少し細かいが、その後はただのブッシュ帯だった。第一岩峰直後は、急斜面のブッシュ帯を登り、ブッシュが切れると急な雪斜面を登る。やがて細い雪稜の上に出る。幾つかの岩稜を抜けて稜を進んでいくと、第ニ岩峰基部に出た。雪は全くないのでアイゼンを外す。T濱さんがリードするが上部のチムニーは難しいようで、チムニーから先はH口さんにリード交代。

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チムニーはステミングで登って右の台状の上に乗った後は、薄く被っていて足が細く、テント装備とロープの入ったザックを背負ったままだと結構大変だった。第ニ岩峰を過ぎた後は、更に細い稜を進む。高度感はあるが、数日前と思われるトレースがあり、特に危険なところはない。何度か先頭を交代して進むと、雪が融けて岩が露出した鹿島槍北峰山頂に辿り着いた。しばし、眺めを堪能し二日間の労をねぎらって頂上にとどまる。

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これから先は夏道が出ており、アイゼンを外して進む。40分で南峰山頂を過ぎ、夏道の登山道を暑さに喘ぎながら進むと、冷池山荘に着いた。小屋で聞いた話では、この日は松本でも25度以上の夏日だったとか。暑いわけだ。その後は赤岩尾根を下るが、途中、尾根右手にある冷沢に降り、シリセードで下る。

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沢の中は大量のデブリが折り重なって薄気味悪いが、尾根沿いを進むよりずっと楽で、予定より1時間以上早く下山できた。晴れた駐車場で濡れ物を乾かし、のんびり片付けた後、チェーン店で中華料理を買い出して某所で銀マットを敷いて地べたで宴会。ビールを流し込み、ギョーザをぱくつきながら、話題は既に夏の予定で盛り上がる。

(N島)

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