山梨県某所 クラッククライミング 2023/11~2024/3

トラッドクライミング

【メンバー】あっきー(記)

センチュリーフォーカラーズ 5.12bというルートをご存じでしょうか。

数年前に四国から関東へ越してきた私でもルート名とその見た目だけは少し聞き及んでいました。それは山梨県のシークレットエリアにある綺麗な「くの字」に割れたクラックで内容も素晴らしい、と言われれば興味が沸かないわけがない。しかしその場所は一応シークレットエリア、ネットに情報もほとんど無く、この辺りにあるらしい程度の知識は得ていたものの正確な場所は知りませんでした。そんなシークレットエリアに今シーズン通って3つの5.12のルートが登れました。

アメジストライト 5.12

11月終盤。最初に登ったのは山野井さん初登のアメジストライト。最初はコブラクラック 5.11cというルートに誘われて登りに来たのですがそれが土曜日の2便目で登れてしまったので、日曜は友人が取り組んでいるというこのルートに記念受験気分でトップロープで挑みました。全体的に薄被りで上部ではフェイスムーブも出てくるし、少しランナウトもするし、最後のスローパーめっちゃ怖いしといった感じでしたが登れそうな雰囲気があったため勇気を出してリード。足元に決めたマイクロカムがバチ効きなので、ビビりながら突っ込みドカ落ちというのを繰り返しなんとか3日目に完登。グレードは友人らに聞くと5.12c程度じゃない?との事ですがこれが初の5.12のクラックである私にはわかりません。イムジン河やバナナクラックよりは難しかった。

カサンドラクロス 5.12

次に取り付いたのはカサンドラクロス。ひと際目立つカンテ沿いの綺麗なクラックで上部には下からでもココが核心と分かるシンクラック。最初のトライは核心のムーブが全く分からずほとんどカムエイド。その後全く想像もしていなかった核心ムーブに気付いてこちらは2日目に完登。小さなナッツでダイナミックなムーブをかますのは勇気が必要で中々に痺れました。グレードはこちらも5.12bといわれていることが多いようですがやっぱりよくわからなかった。

センチュリーフォーカラーズ 5.12b

真冬を挟んで3月から遂にセンチュリーフォーカラーズ。何度も写真や動画で目にしたことのあるクラックは想像以上の綺麗さで自然と「すげぇ…」と声が出ました。でも「思っていたよりも小さいんだな」というのが最初の印象。とりあえずリードで触ってみると下部から結構難しくテンション。その後何度かテンションを入れつつトップアウトしましたがムーブはそこまで難しくない。「もしかしてすぐ終わるのでは?」と思いましたが全くそんなことはありませんでした。このルートそんなに長いわけでもムーブが難しいわけでもないのにとにかくパンプする。毎便毎便少しずつ高度が上がっていくものの指の感覚がなくなるまでパンプしては落ちるを繰り返す。結局これまで登ったどのクラックよりも長い5日間という時間を掛けて完登。

憧れたルートがしっかり難しくって嬉しい!

これでこのエリアに通うのはいったん終了。今年の冬は暖冬ということもあってもっぱらクラックに取り組んでおり、ここだけでなく城ヶ崎なんかでもスコーピオン 5.12bをはじめとして色々と登らせてもらったんですが、ナッツやマイクロカム、コウモリレストに3Dムーブ、インバージョンなど大変勉強になるシーズンを過ごすことが出来ました。

そろそろ瑞牆・小川山の季節ですね。次は何を登ろうかな。

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