メンバー:A山L、Y本

(Y本記)
新人の私には、色々と内容の濃い山行になったので少し長文になりました。
初ラッセルに初バイル登攀+おまけ付きです。

・14日 6:45美し森~8:50出合小屋~12:50カニのハサミ~13:00岩場~15:00大天狗~17:30 キレット小屋手前2500m付近(C1)

・15日 6:45起床~8:30出発~8:50キレット小屋~10:00ツルネ東稜分岐~13:00上ノ権現沢方面2150m付近~15:30ツルネ看板分岐2500m付近~18:00出会小屋~20:00美し森

<14日>
美し森駐車場で起床。寒い、先週よりかなり寒い。出合小屋に向けて歩き出すが天候は曇り、尾根上部は完全にガスの中、斜面かなり白くなっている。出合小屋までは林道~沢に出て堰堤を何度か越え渡渉を3回ほどした。小屋からちょっと歩くと赤岳沢分岐に出て、少し遡行すると尾根の取り付きに着く。笹と雪が混じった斜面を登り天狗尾根に出るが樹林帯なのに風が強く感じる。しかもまだ標高は高くないのに雪が多く先が思いやられる。ひたすら樹林帯を登り高度を稼ぐが、どんどん風が強くなり寒さが増す。

雪が多い為、思ったより時間が掛かってカニのハサミに到着し、ここは左に巻いて通過する。
次に傾斜のゆるいフェイスが登場。先行Pはここで引き返すとの事。雪が沢山着いているので登りにくそうだが階段状になっているのでなんなく通過。(バイルを草付きに刺す練習になった。)

次の岩壁は直上が難しそうなので左にトラバースして行くのだが、足元が切れ落ちていて滑らせるとかなり落ちるので慎重に進む。その先で岩場をトラバースし直上する箇所になったので、ロープを出す。

・1P(A山リード)

セルフは太い木。ビレイ中は強風で寒く体が震えて止まらない。トラバース箇所はスタンスが多いが雪が多く怖い。ピンは見当たらないので草を束ねて1ピン目がとってある。そこから4mほど登るとA山さんのザックだけが置いてあり、上部はオーバーハングしている。2ピン目は錆びたハーケン。上からA山さんが頭を出してザックを引き上げる。ザックを背負ったままトライするが、ハング部分にリュックが当たって身動き出来ず。仕方ない事を理由にロープにぶら下がり左側に移動してようやく乗り越す。

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少し歩くとガスの中に迫力のある雪化粧の大天狗。それにしても寒い。

・1P(A山リード)

セルフは木。フェイスを10mほど登り横にトラバース。1ピン目は細い木を束ねて取ってある。

フェイスを登り終えた所に錆びたハーケンで2ピン目。トラバースの一手目が核心で手が無い。バイルを草付きに刺そうとするが半効きで信頼できないし、分厚い手袋で岩をつかんでいるのだが第一関節しか掛からないし、手がかじかむで感覚がない。なんとかならないかと試行錯誤するがなんともならない。落ちたらかなり振られるし、このまま時間が長引くと落ちるのが確実なのでヤケクソで右に荷重をずらして必死で突破。

その先はロープの必要ない岩場がしばらく続き、ますます雪深く膝ラッセルとなりやっと稜線にでる。
稜線は風が強く、頻繁に突風が吹いて体が飛ばされそうになる。キレット小屋まで行きたかったが、強風でペースが上がらずヘッデン歩行、2500m付近の樹林帯にテントを張ることにする。

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<15日>
翌日はツルネを降りるだけなので遅めの起床。8:30出発。今日も風は強く、一晩でかなり降雪した模様。
キレット小屋を通過し、ツルネ分岐には出合小屋の立派な看板がある。

尾根伝いに進むが雪が深く膝ラッセルか場所によっては腰まである。古い看板がありまっすぐ尾根沿いに進むでいくと途中からブッシュ酷くなったり急傾斜な岩場を下ったりする。しかし途中から尾根沿いではブッシュが酷すぎて斜面も急なので、尾根を諦めて沢に下る。雪は深いが快適に高度を下げていき、途中で雪下から凍った滝が出てきたりもした。

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標高2150m位で沢が細く深くなり、先に進むと滝が出てきそうな怪しい雰囲気になってきたので地形図を取り出して場所を確認する事に。A山さんはツルネから上ノ権現沢方面に来たと予測。私は岩壁が出てきたので天狗沢方面に来たと予測するがこのままでは先にいけないので尾根を登り返す事に・・13:00。(正解はA山さん)

ラッセルで体力を消耗し凍った斜面を登りブッシュの酷い尾根を登り返してようやく自分達のラッセルまで戻り、古い看板の場所まで戻る。(2500m付近15:30)

看板をみると左矢印。先には赤テープ。いきなり間違えたらしい。またラッセルを繰り替えしていくがツルネ東稜は赤テープがあり、古い看板も出てくるので、今度は慎重にテープを探しながら降りる。基本は尾根を離れることはなかった。

途中からヘッデンを点けて18:00に出合小屋。ヘトヘトで20:00に美し森駐車場に到着。
過酷な八ヶ岳でした。