夏は谷沿いに行けないゴルジュも冬には凍結して遡行が可能となることが多い。その辺がアイスクライミングの面白い所だと思う。そんなアイスクライミングを武器にキギノ沢のゴルジュを突破しようと計画を練った。

1/18 晴れ 
 尾の内渓谷駐車場 7:30 
 キギノ沢出合   9:00
 第一ゴルジュ上  12:30
 第二ゴルジュ上  15:00
 奥の二俣手前   17:30

 尾の内渓谷では氷柱祭りとかで、沢から水を引いて渓谷沿いに氷柱を作りあげて名所にしようとしているらしい。国道299号から渓谷沿いに道を進むと立派な駐車場やお店、暖房の入った公衆トイレの施設まである。ここに車を置いてキギノ沢に向かった。下山は出来れば尾の内沢沿いを下って来たい。
 駐車場から1時間ちょっとでキギノ沢の出合に着く。キギノ沢の出合は腹流となり水が流れていないので、ちょっと戸惑う。ここまで雪なし。
 キギノ沢に入って10m滝が氷結しているので、ここでアイゼンを装着。次の25m滝は快適な滑滝を登る。二俣を右に行くと第一のゴルジュ。幅の狭いゴルジュでチョックストーン滝が行く手を阻んでいる。水に浸かりそうになりながら、使えそうな氷を騙しながら登る。ここまでノーザイルで楽勝気分。先を進むと谷が左に折れ第2のゴルジュが始まった。初めの15m滝を登ると、次に20m程の氷柱が現われた。チョックストーンから垂れた水が氷結したもので、被っている上に薄いツララ状の氷柱。例えそこを登っても抜け口の上には氷はなく、アックスが使えない。もっと氷が発達してないととても登れる滝ではない。諦めて右の尾根にトラバースして巻くことにする。この左岸尾根 も厄介だった。一旦 15m程懸垂して 、木の根を頼りに岩場を越えて行った。巻いた滝の上流にも全く氷瀑になってない10m程のチョックストーン滝があった。これも一緒に巻くことにした。
 懸垂でこの滝の上流に降りた。この上流にも高さはないが厭らしいチョックストーン滝が続いた。氷結が乏しく、ガリガリやりながらの登ハンになった。残置ボルトを使って越えたものもあった。6m程の滝は右手の氷瀑を使えばそれ程難しそうでなかった。ところが、取り付いてみると荷物を持って越えられないらしく、一旦撤退した。再度空身で氷壁は登ったものの、その上が雪が乗っただけのスラブでアイゼンが使えない。アックスを上の岩に辛うじて引っかけて、微妙なバランスでスラブを横断した。リードでなくて良かった。ここで時間を使い過ぎ、5時を回ってしまった。テントを張りたいのだが、地形 がまだゴルジュなので上に進むことにした。暗くなる頃、やっと良い場所を見つけることが出来た。 
 
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1/19 晴れ
 二俣手前    8:00
 両神山     12:00
 竜頭神社    13:50
 キギノ沢出合  16:00
 駐車場     17:00
 
 やっぱり二人とも時間通りに起きられず、明るくなる頃起きた。
 沢筋は雪が締まってないので歩きずらい。奥の二俣は左沢を進んだ。雪を被っていなければ、滑滝が続いていそうな所だ。35m滝は久しぶりの氷瀑らしい滝だった。その上の25m滝は中段までノーザイルだったが、上の方が立っているのでザイルを出した。この滝を越えると何もなく、ひたすらラッセルをして稜線をめざした。最後は急な斜面を木の根を掴んで登山道に出た。11時過ぎ。両神山まで行く。 
 両神山で大休止のあと、下山に向かう。竜頭神社からの下山道が分かるか心配したが、道標があってすぐに分かった。登山道は所々に目印があってなんとか下ることができた。しかし、積雪が多いと分かりずらいので使わない方が賢明かもしれない。キギノ沢の出合に着いた時はホットした。ここから約1時間で駐車場に戻った。戻ると店の人と警察の人に名前を呼んで止められた。なんで私の名前を知っているのだろう?会の人が警察に連絡したのだろうかと思ったが、それにしてもまだ5時だから早すぎる。話を聞くと 、私の車が2日間駐車場に停めてあったので、店の人が心配して警察に連絡したらしい。警察は車のナンバーから私の名前を割り出したと言う訳だ。冬場に 尾の内沢なんかに来る登山者は想定し ていなかったらしい。しょうがないので<お騒がせしました>と一言釈明して、警察の方と店の人にあいさつした。店の人は甘酒を御馳走してくれた。今日は昼頃には下山してるだろうと思っていたが、それほど現実は甘くはなかった。

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 キギノ沢のアイスはあまり氷瀑が発達しないようなので、あまりおススメできないかも?ゴルジュの突破が出来ない結果に終わり、ちょっと不満足。日帰りの記録もあるけれど、行くなら1泊2日で計画した方が良いと思う。