メンバー: S原L、他会3名

3/1(土) 蔵王仙人沢アイスガーデン
前夜21:00東京発~仮泊~7:30蔵王ライザスキー場8:30~リフト上8:55~9:15仙人沢~アイスガーデンでクライミング~17:20スキー場~仙台秋保温泉

週末荒天予報だった関東甲信越を後にして、車で約5時間で山形に到着。エコーラインのコンビニ脇で仮泊して早朝のスキー場へ。ここでIさん旧知のC氏、K氏と合流。東北アイスエリア開拓のパイオニア、C氏は前週に続いて再度ぶなにお付き合い頂き、大変お世話になった。

リフト2本を乗り継ぎ、避難小屋からスノーシュー・輪かんをつけて左手の雪原から仙人沢に下ると、わずか20分ほどで氷柱群に到着。迷いやすい雪原には、C氏が赤リボンを整備されている。広々としたゲレンデを我々6名で独占。後で別の3名が加わったが、贅沢な気分だ。

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エリア左手のミニ氷柱約20m(ちっともミニじゃない!)をそれぞれリードしてアップの後、C氏に張って頂いたTRを使ってメインの大氷柱約30mを登る。そもそも垂直の上に中間部で氷柱が断裂、さらに手前の懸垂氷柱が折れて深いハングができており、TRならではのテクニカルな登りが楽しめる。

ミックスベテランのC氏、Iさんは、大ハングも身軽なムーブで越えて行く。険しいハングに最初は戸惑ったY会の二人も、Iさんのアドバイスでしっかり登りこなしていた。やっぱりアイスも基本はフリークライミングです。

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大氷柱左手ではベルグラからハングの乗越し、右手ではハングした岩壁から懸垂氷柱への乗移りなど、発想次第で自由なライン取りができるのが楽しかった。

すっかり晴れ渡った仙人沢を後に、空いたゲレンデを下る。C氏らとはここで分かれ、地元の温泉で暖まり、三元豚の夕食に舌つづみを打ってから、翌日の目的地、仙台二口渓谷に向かった。

 

3/2(日)-3/3(月) 仙台二口渓谷

3/2 秋保9:00~11:00幕営12:00~13:00風の堂エリア~19:00BC
3/3 BC8:30~9:30独眼竜~12:00BC~14:00秋保~帰京

山形から二口渓谷の入口、秋保までは車で約1.5時間。ビジターセンターまでは除雪されている。冬季も開放されているセンターのエントランスを借りて仮泊。少々寒いが、トイレ付きで風雪はしのげる。

センター先からは車の入れない雪の林道を行く。平坦だが重い装備を担ぐと長い道のりだ。小雪の舞う中、各自輪かんをつける。S原はスノーシュー、林道歩きはこれに限る。スノーハイクらしいスキー、クロカンのトレースも途中で消え、先週来たという前日のYCCチーム以降は入山者はなさそうだ。

2時間ほどで橋をわたり、右岸に移ったところに水場がある。C氏お薦めの幕営好適地だ。テントに荷物を置き、林道をさらに30分ほど進むと、「風の堂」と書かれた目印の赤布。途中に見えた開拓中のエリアを含め、今もC氏が整備されている。ありがたいことだ。

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ここで左手の急斜面を沢沿いに登ると、前方に風の堂エリアの岩壁が全貌を現す。大洞穴に下がった氷柱は迫力があるが、かなりの水量が滴っている。ここ数日の暖気で氷結が緩んでいるようだ。岩壁には左から狗鷲、暴君などのドライルートのボルトが並ぶ。今回のお目当ては、ドライから氷柱に移るルートの The Physical Brothers M7 だったが、肝心の氷柱が崩落しており、やむなく断念。

ドライルートはC氏らがボルト整備をされているが、岩壁は脆く、傷みが激しい。やはり本州でミックス・クライミングのルート開拓は難しいのだろうか。安定した花崗岩のカナディアン・ロッキー、Haffner Creek の岩壁が懐かしい。

大洞穴の右手にある 萩の月 45m IV を各自1本ずつリード。最上部を除いて傾斜は緩いが、落ち口の氷質が悪く、緊張させられる。右手奥の立ち木の支点で懸垂。

翌日は朝から快晴、再び風の堂エリアを目指す。今度は右手の尾根に上がり、30分ほどでもうひとつの氷瀑、独眼竜 50m V+ に到着。ほぼ垂直に切り立った幅広の氷瀑は、その名に恥じず豪快な姿だ。

S原リードでY会の二人にフォローしてもらう。傾斜のきつい長いルートだが、斜めに伸びる凹角を使って高度を稼ぐ。こちらは落ち口の氷も安定しており、スムーズに登りきることができた。右手奥の立ち木の支点で確保、残置ビナで懸垂。

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二口渓谷では、ここの他にも裏磐司などいくつかのエリアが開拓されているが、C氏情報では現在氷結の悪いルートが多く、かつドライパートの岩も不安定のようだ。

これまで話には聞いていたが、なかなか行く機会のない東北のアイスだったが、今回開拓者のC氏と経験者のIさんの参加を得て、その一端に触れることができた。アイスエリアの少ない東北にあって、かつて中央に対抗して独自の国づくりをした独眼竜、伊達政宗を思わせるような、先取独立の気概を感じさせるエリアだった。

たっぷり遊んだ上で再び重い荷物を担ぎ、長い林道を歩いて東京への帰路についた。