黒部 奥鐘山西壁 紫岳会 (おそらく)ルート崩壊敗退の報告です。
9/13(土)~15(月)
S藤H明、S口M恵、I嵐F彰(神田山の会、山岳同人GRAPPA)、H川Y敏(神田山の会、山岳同人GRAPPA)
・初日の午前に少し降っただけで、三日間とも晴天に恵まれた快適な山行でした。(岩魚がうじゃうじゃいました。)
・初日、黒部川の増水もたいしたことなく、あっというまに巨大な壁の下に到着。大焚火を囲んでお酒を飲む。頭上には明日登る(はずだった)絶壁が聳え立つ。
・さて、登攀日、最初のピッチで迷う。ハーケンを打って人工なんかして数手上がるがかなり難しい。おかしい・・。
※紫岳会はここ20年くらいまともな記録がないところに、 希に去年の記録があったが、「ルート不明、ハーケンを使い果たし、ボルトを打って敗退。」とある。
・左の壁がルートであることに、ようやく気がついて、遅ればせながらスタート、しかし、40mでピン一本・・ハーケンを2本入れるが、あまりのランナウトに戦慄しまくる。
・藪を漕いで、といっても、傾斜があるのと落ちたら死ぬのでザイルを出して山腹をトラバース。しかし、なかなかお目当ての紫岳会ルートが見つからない。
・あーだこーだと言いながらも、執念と偶然で、手前の高知ルートを発見。そこから至近の筈の紫岳会を探す・・が見つからない。
・ヒロケントポと写真で照合すると、正にピッタリの位置にいるのだが、壁の形状がオカシイ。よーく見ると、スラブまん中に敗退の環ビナがにキラリと光っている。さらに、よーく観察すると壁の上段が大きく崩壊したような形跡がある。そのせいで壁はハングすらしている。
・登るとすればⅦ級以上(11a)かもしんない。トポではタダのⅣだよ~、Ⅳだよー。
・敗退ビナを近くまで観察しに行ったり、あれこれと議論したり、考えに考え抜いて、2時間も行ったり来たり、往生際悪く粘りに粘ったが、結論としてはルート崩壊に違ぇねー、ということで時間切れ敗退。
・しばらく、ザイルを出して歩いて下降して、最後の懸垂は50メートル・ギリギリの空懸で着地。(ここでランボーM恵さん、脛を岩で切る。痛みはないが傷パックリで血ダ~ラダラ。)
・夜は、再び、大焚火での宴会となる。今回のメンバーのH川さん(他会)はニューヨークで日本料理店を出していたというくらいの凄い(元)板前、よって、とんでもなく料理がお上手。
その夜は豪勢なチラシ寿司とミネストローネスープ(変な組み合わせ~!)をいただく。
・焚火の遠赤外線の血流促進効果でM恵さんの脛の傷から血がダラダラと吹き出す。(ちゃんと消毒して処置したんだけどなー。)
・下山して、魚津の駅前の寿司屋で豪勢に飲んだり喰ったりして一応満足でした。(何しに来たんだっけ?)
・来年は、高知ルートまたは新高知ルートを必ずしや狙いますー。
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