■メンバー:A山L、S原

■行程
9/20(金) 竹宇駒ヶ岳神社駐車場に前泊
9/21(土) 駐車場635-1420八合目に幕営-1435偵察出発-1600Aフランケ取付き-1700テン場
9/22(日) 起床400-天場435-540取付き-635登攀開始-1620終了-1725テン場
9/23(月) テン場700-1200駐車場

■記録
9/21(土) 快晴
長~い黒戸尾根を重いザックを担いで登る。八合目の石鳥居跡を過ぎると、登山道左脇に岩小屋が見つかるが、北沢峠から登ってきた先客がいたので、近くにある小広場にテントを張る。
岩小屋の下から右手は八丈バンドからBフランケに向かう踏跡。左手の踏跡を下り、Aフランケ取付きの偵察に向かう。赤布と新旧のフィクスト・ロープに導かれてひたすら左に下り、一旦白い岩の八丈沢に出てから右下方に方向を変え、しばらく行くとAフランケ右フェースに飛び出す。さらに一度下ってから右にトラバースすると、ようやくAフランケ中央の基部に到着。赤蜘蛛ルートの取り付きは地上約2mのハングから。
長い下降路を戻ってテント泊。夜半に風が強まるが、星は見えている。

9/22(日) 快晴~曇り
夜明け前に天場を出発、ヘッドランプを頼りに昨日の下降路を辿る。約1時間で取付きに着くと、既に先行が2パーティ。先頭は外人ガイドP、2番目は水戸から来た若い男女P、3番目が我々で、さらに岩小屋にいた兵庫P、関西のK崎氏ら高齢Pが続く。昨日出会った神田山の会のI瀬氏も来ただろうか。先頭2Pは取り付き近くにビバークとのこと。これではかなわない。すっかり夜が明け、見上げるAフランケの見事な節理の岩壁が朝日に輝く。微風快晴、岩は乾き、良いクライミング日和になりそうだ。

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1P目 25m A1 A山 出だしのハングでちょっと手間取ってから、後は軽快なアブミさばきで頭上のビレイ点まで。

2P目 30m V S原 5.8相当のコーナークラックをフリーで登る。先行Pに合わせて短めに切ったが、15mほど上の支点まで伸ばしても良かった。カム#2×2,#3×1をランナーに使用。

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3P目 30m IV,A1 A山 残りのコーナークラックからフェースを登り、V字ハング下まで。S原はクラック部を続けてフリーでフォロー。A1で登る場合は、前進用にカム#1,2が必要。頭上のハング上からは先行Pの落石が降り注ぐ。小粒の石が多いが、中には「ぶん」という音をたててヘルメットをかすめていくものもある。

4P目 45m A1,IV S原 V字ハングを左手から越え、続くフェースを草付きのテラスまで右上。このフェースは岩が脆く、ピンが少ないので緊張する。確かに小粒の落石に構っている余裕はない。辛うじて灌木でランナーを取りながら登り、立木でビレイ。

5P目 40m IV,A1 A山 テラスから灌木の間を縫って凹角を左上、クラックのある一枚岩の基部まで。

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6P目 40m A1 S原 ボルトラダーからフィンガー・クラックへ。下部3/4まではピン間隔が遠く、A1の場合はカム・エイドに頼ることになる。後続用に十分なカムを残すには、#0.3-#1程度の小さめのカムが2セットは必要。持参したカムが少し足りず、残置されたカムや旧式のピトンのスリングを補強しながら登るので、時間を喰う。ボルト3本で支点をとり、アブミでハンギング・ビレイ。
後続の兵庫Pはアブミを持たず、A0でレストしながらもフリーで登ってくる。続けて真上のスーパー・クラックを登るらしいが、途中にピンが1本も見えず、カム+ナッツ類でランナーを取ることになる。上記のカムが3セットは必要。

7P目 30m A1,IV A山 右手の恐竜カンテを乗り越えてフェースを登る。後半がフリーになり、少し緊張する。

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8P目 30m IV,A1 S原 頭上の岩を乗り越えてから一度右手に出て、フェースを左上し草付きのテラスまで。立木でビレイ。この辺でガスが出始め、風に吹かれて寒くなる。

9P目 40m III A山 立木やブッシュの多いルンゼを真上に登ってから、斜面を左上。

10P目 20m S原 踏跡を辿ってAフランケ頭の岩小屋に出て登攀終了。岩小屋は昔から使われているようで、焚火の跡や古そうなザックのデポがある。岩小屋の左手から踏跡を辿ると、すぐに八合目からの下降路に出る。30分ほど下降路を逆に辿り、天場に戻った時には薄暗くなっていた。
先行2Pは早々に終了したようだが、後続Pがなかなか戻らない。暗くなってルートファインディングに手間取っているようだ。兵庫Pが岩小屋に戻ったのが20時半頃、関西Pがテント脇を通って行ったのが21時半頃だった。残りはビバークだろうか。

9/23(月) 快晴
ゆっくり朝寝をしてから、また長い長~い黒戸尾根を下る。北岳から鳳凰三山、八ヶ岳が雲海の上に浮かび、遠方には富士山も見えている。左手には朝日を浴びた甲斐駒本峰が、中年Pの健闘をねぎらってくれているようだった。

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