北岳バットレス ピラミッドフェース~Dガリー奥壁 2018/8/4-5

アルパイン(夏)

【メンバー】
LN野、N島

【行動経過(天候・タイム)】
8/4(土) 晴れ
12:20 広河原
14:10 白根御池小屋

8/5(日) 晴れ
02:40 白根御池小屋
04:30 ピラミッドフェース取付き
10:30 Dガリー奥壁取付き
13:40 登攀終了
14:10 北岳山頂
14:50 八本歯のコル
16:50 広河原

【ルート概要・特記事項】
■8/5 ピラミッドフェース~Dガリー奥壁
私は数年ぶりの北岳バットレス、N島さんは2週ぶり。
高峰北岳に突き上げる十数ピッチのロングルート。
晴天の中、充実のアルパインクライミングを楽しみました。

■アプローチ
3時前に出発。
ロングルートなのでスローペースで登る。
C沢で水を汲み、その先の適当な踏み跡から樹林を抜ける。
樹林を抜けると、ばっと開けて、暗闇のなかバットレスが一望できる。
取付きには既に1パーティ待機中。四尾根へ向かうとか。

1ピッチ目(N島)
III+のはずの凹角を登る。
しかし、途中で、「悪っ!」との声。
右左ラインを探すがよく分からない。
いったんピッチを切ることに。

2ピッチ目(N野)
凹角をそのまま抜けようとするも、「悪っ!」
小ハングでツルツルのチャート岩。
これはIII+なわけないなと警戒モードで探ると、指のかかるカチを見つけ、やっと乗っ越す。
そのあとも、ツルツルのチャート岩のスラブをこなし、バンドまで登って確保。
このピッチはとても難しかった。

3ピッチ目(N島)
バンドを大きく左へ30mトラバース。
その後、これぞIII級という岩場を登る。
ロープ一杯で切る。

4ピッチ目(N野)
少し登るとバンドへ。
このバンドは第四尾根へのアプローチのバンド。
いったん切って、ルートを探す。

5ピッチ目(歩き)
バンドを右に行くとすぐに、バンドが右上と下りに分かれており、右上すればよいようだ。
ガラガラなのでロープを出すが、まったく不要だった。

6ピッチ目(N野)
上を向くと、青空のもとに大きなピラミッドフェース。
なかなか壮観だ。
ここはほぼまっすぐ、クラックを交えたフェースを登る。
爽快なピッチ。

7ピッチ目(N島)
凹角を直上後、バンドに上がる。
ここでちょっと迷うが、大きく左へ回り込む。
その後、ハーケンベタ打ちの凹角を登り、プチハングを乗り越し、小テラスまで。

8ピッチ目(N野)
右にフェースがあり、その基部のバンドっぽいところを左上していく。
浅い凹角の逆層スラブが滑りそうで、フリクションを信じて慎重に超えると、また小テラス。

9ピッチ目(N島)
簡単な岩場を登り、右へルートを取ると、第四尾根へ出てしまう。
我々のこの後の行き先は、Dガリー奥壁なので、いったん戻る。

10ピッチ目(N島)
Dガリーへ向かう下り気味の草付きバンドを、微妙なトラバース。
凄いおっかない。

11ピッチ目(N野)
簡単な岩場を登る。

12ピッチ目(N島)
ここも簡単な岩場登り。
Dガリー奥壁のハング下まで。

13ピッチ目(N野)
4段のハング、難しそうだ。
1、2段目はよくホールド、スタンスを見て登れば容易。
大きい3段目のハングが難しそうだが、ホールドがちゃんとあって、ムーブをよく考えて、なんとか超える。
小さい4段目の方が難しくて、なんかあるだろうと体を上げるも、いいホールドが見つからない。
何度かの逡巡後、あきらめて、甘いハンドで必死で超える。
凄い疲れた。
これを抜けると、上部が開け、右に第四尾根、正面に城塞ハングがよく見える。

14ピッチ目(N島)
つるつるのスラブを右上し、まっすぐ伸びだ立派なクラックを登る。
フットジャムがバチ効きする。
さらに逆層スラブを恐る恐る右上し、第四尾根ルートのすぐ隣でピッチを切る。
ルーファイがムズイ。

15ピッチ目(N野)
上部のチムニーを目指す。
先行パーティのセカンドが、背負ってるザックで四苦八苦。
それを見て、股下にザックをぶら下げてチムニー内に突入。
程よくスタンスがあって難しくはないものの、狭いチムニーを這いずり上がるのは大変。

16ピッチ目(N野)
やっと辿り着いた城塞ハング。
N島さんは先々週リードしてるとのことで私がリード。
ガバでグイっと登れて楽しい。
あがるとすぐに広場のようなとこに出て終了。

山頂
時間が押してたが、せっかくなので山頂へ。
天気は晴れ、眺めがいい。
山頂にはまだまだ多くの人がいる。
先行してた知り合いパーティも居て、のんびりモード。
どうやらもう1泊する模様。
我々は早々に下山を始める。

下山
八本歯のコル側から下山。
こっちのルートは、登攀した北岳バットレスがよく見えて、なかなか乙だ。
まだ四尾根を登っているパーティも見える。
時間が押してるも、ついつい、今さっき登ったルートを見入ってしまう。
北バを登ったら、こっちから下るのがおすすめだ。
最後は小走りで下山。
ぐったり疲れたけど、天候に恵まれ、充実でした。

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