高天原温泉スキーツアー 2022/5/3-7

 7年ぶりの再訪となるリーダー、今年デビューした山スキー新人二人で高天原温泉スキーツアーに行ってきた。春の融雪で雪こそ少なかったものの、連日の好天に恵まれ、鷲羽岳や祖父岳からの滑走、貸切の温泉などなど満喫した。4泊5日のんびりと黒部源流の山に浸れたのもよかった。

〇期間:2022/5/3~7
〇メンバー:Y田(L)、K坂、Y本(記)
〇天気:5日間とも晴れ
〇タイムスタンプ
5/3 7:00新穂高温泉→12:40大ノマ乗越→15:30双六小屋C1
5/4 6:00C1→10:50三俣山荘→13:00鷲羽岳→北東面滑走→15:40ワリモ岳北側コル→19:00高天原温泉C2
5/5 6:30C2→温泉メンテ&入浴→11:00高天原温泉→15:50岩苔小谷の二俣上2500m付近C3
5/6 6:00C3→7:55祖父岳→南東面滑走→9:30黒部源流→釣り&三俣山荘から滑走→12:00三俣山荘→
15:00双六谷2200m付近C4
5/7 7:00C4→7:40大ノマ乗越→11:15新穂高温泉
〇ルート概略(国土地理院地図を加工して作成)

<1日目>
 新穂高の駐車場で仮眠してから出発。やはり融雪が相当進んでいるようで、わさび平小屋の先まで板を担いだ。気合で大ノマ乗越まで1,300mアップする。後ろに槍穂高の稜線が見事。
 大ノマ乗越から双六谷への滑走はトラバースで水平距離を稼ぎたいが、藪が露出していてどう見ても無理。前日の新雪が付いた沢筋を素直に落とした。双六谷の二俣で湧水を汲んで、ゆるゆると双六小屋までハイクアップ。
 当初の計画では水を得られる樅沢まで進む予定だったが、水を汲めてしまったので、少し早いが双六小屋で幕とした。鷲羽、水晶、祖父岳あたりがよく見えて、北ア奥地でのスキー滑走に期待が高まった。

<2日目>
 双六岳の稜線をトラバース気味に越えて三俣山荘、鷲羽岳を目指すが、トラブル連発で時間を食った。そんな中、丸山下のコルでオートルート単独縦走中のK村さんとばったり!偶然が重なったおかげで、こんな奥地でぶなの仲間に会えてよかったし、K村さんの快調なペースに元気をもらった。
 丸山山頂でシールを取り、三俣山荘までナイスなザラメ滑走を楽しんだ。そこから鷲羽岳まで半分シール、半分担ぎで400mアップ。南面(鷲羽池まで)、東面、北東面の滑走ラインを偵察し、予定通り北東面を滑ることにした。北東面は想像以上に解放的で、ナイスな斜度の爽快な滑走を楽しめた。まずは目標ラインを一本滑れて満足。

 最初の二俣から雪のないワリモ岳北側コルまで登り返し、数分担いでから岩苔乗越~岩苔小谷へと滑走した。時間が押していたので、沢の左岸から高天原へと急ぐ。意外と地形が複雑で、冒険心をくすぐられる樹林トラバースをこなし、パーティー分離やら担ぎやら色々あった末に高天原山荘で合流した。ぎりぎり日没前に温泉沢左岸の水を汲める場所まで落として幕とした。

<3日目>
 午後の天気予報の不安(しかし終日快晴)と前日の長時間行動の疲れを考慮して、赤牛岳の東面滑走は断念し、温泉中心にまったり過ごすことにした。
 先行パーティーの情報によると、足湯が楽しめる程度で、湯舟に浸るには土木工事が必要とのこと。期待しすぎずに軽装備で温泉まで来てみると、いくつか源泉はあるが、足湯すら厳しいではないか。。。温泉なしでは帰れないので、ホースで源泉を引く工事に着工(意外と大変)。全装を回収して戻った頃には三人入れる程度の風呂になっていて、お待ちかねの秘湯を楽しんだ。ビールが最高!

 午前は温泉にいそしみ、午後に黒部源流辺りまで移動するべく始動。高天原脱出のルーファイに苦労しつつも、岩苔小谷の二俣まで抜けて岩苔乗越が見えてきたところで、祖父岳から黒部源流に滑走する選択肢が浮上。予備日にも余裕があるので、本日は二俣上で幕とし、明日祖父岳に登ることにした。ロケーション抜群の解放的なテン場で、薬師、水晶の夕焼けを贅沢に眺めた。

<4日目>
 祖父岳へのシール登行からスタート。上部のカリカリ急傾斜は全員担ぎで西側の稜線から上がった。雪が緩むまで山頂でまったり過ごし、黒部源流、雲ノ平の北ア最深部に思いをはせた。電波もよく入った。祖父岳南東面は日当たりよく朝から緩んでいて、快適なザラメ滑走を楽しめた。日和って山頂脇から滑ったが、山頂からドロップすればより楽しめそうだ。

 黒部源流では荷物をデポして自由行動。Y田さんは釣り(!)に向かい、若手二人は三俣山荘方面にハイクアップして北面ザラメを一本滑った。釣りは残念ながら魚影なしでボウズに終わったとのこと。また、黒部源流の天然水を補給。うまい!

 黒部源流での贅沢な時間を満喫して、帰路につくことにした。双六岳への稜線歩きを端折ってトラバース滑走をかけたが、雪が腐って全然スキーが進まない。さらに樅沢源頭の支尾根でハイマツにつかまり、藪漕ぎに苦労した(大変すぎて写真がない)。何だかんだで双六谷まで落として幕とした。余った酒とつまみを大量消費。

<5日目>
 昨晩の飲みすぎで若干気分がすぐれない朝。雪が締まっていたのでシートラでスタートし、小一時間で大ノマ乗越まで到着。双六小屋ベースで滑っていた他会Pにばったり。大ノマ乗越からは春らしいボコボコ斜面だが、朝から緩んでいて滑りやすい。気をよくして秩父沢の沢筋を落としていたら、よほど雪が減っているのか藪が出てきて大変なことに。。。早々に板を脱ぎ、1時間ほど板を担いで藪を漕ぐ羽目になった。
 藪漕ぎが終わると春の陽気真っ盛りとなり、ふきのとう、山桜、ぶなの新緑を愛でながら新穂高まで歩いた。新穂高の中崎山荘で汗を流して帰京。

〇感想
<Y田>
 GW山行は近年の雪の少なさもあってしばらくご無沙汰だったが、今年の冬の積もりっぷりに今年は行けるやろ!と思って久々に計画した。前回の高天原温泉スキー山行から7年ぶり。しかし雪は思った以上に少なく登山口から板を担いで1時間以上かかる、GWのかつてのスキーの聖地も色褪せた。しかし山中はそれなりに滑れてシールも使えて悪くない。個人的に未踏だった鷲羽岳も踏めたし久々に高天原の温泉にも入れた。一緒に行った二人は今シーズンから山スキーを始めてシーズン納めには北アルプスを漫遊闊歩できるだけの足前となり、素晴らしいの一言。今後の活躍にも期待。次はもう少し間を開けずに来よう、ま、雪があればだが。

<K坂>
 考えてみると5年ぶりの4泊以上の山でした。メンバー・気候・日程などうまくかみ合わないと難しい長期山行ですが、今回はいずれにも恵まれ、最高の形で終えることが出来ました。
GWでも人がまばらな黒部源流域はロケーションが最高でした。個人的には、4日目がハイライトで祖父岳からの景色や広大な雲ノ平、ほぼ無人の三俣山荘周辺の台地・斜面での滑走、夜に酔っ払いすぎて雨具のジッパーが閉められず「うーん?」と唸っているY田さんが心に残っています。
 課題としては、重荷と不整地での安定した滑りです。積雪期はやりたいことが多く、本当に時間が足りないですが、時間を見つけてゲレンデにも通い、さらに技術向上をはかりたいところです。収穫としては、山スキーの道具の使い方の習熟、スキーでの泊まり山行の流れやノウハウを大まかに把握できたことで、これはとても大きいなと思っています。
 Y田さん、Y本君ありがとうございました。おかげさまで充実のGWになりました。

<Y本>
 今シーズン学んだ技術をフル活用して、山スキー1年目をいい形で締めくくれました。今はスキーで山に入るよろこびに浸っています。先輩方の支えのおかげで、1年目でも北ア最深部のスキーツアーに行けることを示せたかと思います。
 高天原温泉、黒部源流とロケーションが抜群で、温泉も手作業で整備した分、うれしさもひとしおでした。また、肝心のスキー滑走は鷲羽からの一本が爽快で心に残りました。シーズン初めの初級山スキー教室で手ほどきを受けた時は、まさか鷲羽を滑走できるとは思っていませんでした。
 (スキーギア関係で)小さいトラブルが山のようにあったのも事実です。下山遅れになるかもとナーバスになったりもして、スキーの機動力は道具に依存していることを痛感しました。ギアの整備、装備の軽量化に取り組んで、来シーズンはもっといい場所を滑れるよう精進したいと思います。

関連記事

アーカイブ
TOP