八ヶ岳全山縦走(敗退)2024/2/9-2/12

活動記録

[メンバー]O川(記)、S岡、K藤

2/9

6:30観音平ゲート→11:47編笠山→12:21青年小屋→14:55西ギボシ→15:32東ギボシ→16:20権現小屋

2/10

5:50権現小屋→6:00権現岳→7:10旭岳→8:30ツルネ→9:40キレット小屋→13:40天狗尾根分岐→14:46真教寺尾根分岐→14:59竜頭峰→15:31キレット分岐→15:39文三郎尾根分岐→16:19行者小屋

2/11

7:00行者小屋→8:30文三郎尾根分岐→8:42キレット分岐→9:06赤岳→9:14赤岳頂上荘→9:50赤岳展望荘→10:56横岳→11:37硫黄岳山荘→12:02硫黄岳→12:54山びこ荘→13:08夏沢峠→14:00根石山荘→14:15根石岳→14:45東天狗岳→15:32黒百合ヒュッテ

2/12

6:35黒百合ヒュッテ→6:42見晴らし台→7:12中山→7:48高見石小屋→8:16丸山→8:33麦草山→8:41麦草ヒュッテ→8:59麦草峠→9:16大石峠→10:01茶臼山→10:38縞枯山→12:04北横岳ヒュッテ→12:18北横岳→13:00北八ヶ岳ロープウェイ山頂駅

○報告

・初日

 道の駅こぶちざわで前泊し、出発地点の観音平ゲートに到着。装備をセットし出発。やはり3泊分の装備と食料は重たい。初日はキレット小屋で宿泊予定であり下から見上げる八ヶ岳は黒かった。やはり雪が少ない年なんだなと思いながら登り始めた。3人ともいいペースで歩いている。この調子ならキレット小屋は余裕だろうと最初は思っていた。距離を歩いているうちにだんだんと斜度が出てきた。初日は食料もすべて積んでいるためとてもつらい。頑張って編笠まで登った。トレースはうっすらとついていたがはっきりとしたものではなくたまーに踏み抜く。意外とペースが上がらない。急登が終わり青年小屋で先行者と会う。先に行ってしまったと思ったら引き返してきたので理由を聞いてみるとラッセルが深い一人では無理とのことだった。先行者が引き返してきたのも納得で、ひざ下から腰のラッセルとなった。先頭を交代しながら頑張って進んでいく。予定のキレット小屋はかなり怪しくなってきたので樹林帯を抜ける前にテントか権現まではいってしまうかで話し合い。結果進むことになり権現小屋の後ろにテントを張った。初日夜の食当はK藤さん。あったかい鍋を作ってくれた。初日の疲れが和らぐ。今回お酒は誰も飲まないのにおつまみだけは大量に持ってきていた。水作りとごはん前はお菓子パーティーで盛り上がった。暖冬のはずだが八ヶ岳の寒さはとてつもない。寝るギリギリまで火をたいた。初日はO川以外寝れたようであった。自分の寒さ耐性が弱すぎたようだ。

・2日目

 2日目、朝食当はO川。雑炊を作った。腹は膨れたので出発。まずは目の前にある権現岳をピークハントその後縦走路に戻る。2日目も踏み跡はでゼロ。ラッセルが続く。最初の2時間ほど先頭を歩いたが、初日の睡眠不足が原因か、初日にはしゃぎすぎたのか体が思うように動かずO川が完全にばててしまう。以降はS岡さんを中心にK藤さんにも加わっていただき先頭を歩いていただいた。本当に助かった。この日二人に引っ張ってもらわなければ北八ヶ岳にも最終的に到達できなかったかもしれない。二人に助けていただきながら、ルートファインディングが必要な部分は先頭を歩かせてもらった。キレットの通過では夏道の鎖が出ていたためそれを使い通過。なかったらロープを出す必要があったと思う。しかし登ってみると悪いと感じるところが多くクライムダウンをして安全な道を探しながら歩いた。その夜テントでメンバーに聞いたらあそこは行けたといわれる場面もあり、少しビビりすぎていた気もする。O川のバテバテは継続、S岡さんK藤さんに引っ張ってもらいながら、赤岳手前まで到着。しかしこのまま稜線に出るのは危険と加藤さんからの意見があり、この日は行者小屋まで降りてテントを張ることに。天気も崩れ始めていたしO川の体調を考えると正解であった。テント場でO川の手先の凍傷が疑われ先にテント内に入り指先を温め、事なきを得た。行者小屋では水場が凍っておらず水作りの手間を省くことができた。夕食はS岡さんのぺニカンであった。これがとてもおいしかった。この日もおかしパーティーをしていたが、疲れが原因か食欲があまりない。珍しくおかしが残っていた。テント時間が長かったので、行きたい山の話や高校の話などをして過ごした。

・3日目

 3日目は6時半過ぎまで雪が降る予報のため、雪がやんでから出発することに。前夜はよく寝ることができた。3日目の朝は個食の予定だったが、持ってきすぎた共同食を使ってスープをつくり、炭水化物のみ個人でとるという感じとなった。3日目はO川も調子を取り戻しぐんぐん進んでいく。3日目は無風の快晴、最高のコンディションであった。さすがに疲れの色が見えるK藤さんもいいペースで歩いている。S岡さんは初日から変わらずさすがの体力。赤岳を越え、横岳を越え、硫黄岳を越え順調に距離を稼いでいく。稜線の景色が本当に最高だった。最終的に根石山荘付近にテントを張ろうとしたら事前の情報とは違い小屋が営業中のためテントを張れず、さらに進み黒百合ヒュッテのテント場へ。整備されているテント場のため整地の必要がなく時間短縮、水作りとごはんとなった。水作りではお菓子パーティーが始まるが、S岡さんが持ってきた割れてないポテチで盛り上がった。最終日の夜は個食のため今まで団体食で美味しいものばかりを食べており、アルファ米がまずいと言いながらごはんを食べた印象が強い。この日はK藤さんに事件が、テント内でエアマットの話をちょうどした後、破れたらやだという話をしたその夜にまさかのパンク。最終日は寒い寝れない夜になってしまったようであった。

・4日目

 4日目。この日も天気は良く最終日。いけるところまで行きたいと考えていた。しかしO川の前日の靴擦れが悪化。足裏にこぶし2つほどの大きな水ぶくれが。何とか歩き続けたもののだんだん痛みがひどくなる。痛みを声でかき消しながら歩いた。最後はK藤さんに付き添ってきただき、ストックを使って北横岳まで進みここで体力と時間を見てリタイアすることになった。

○感想

・O川

新人メンバーでの厳冬期の3泊4日はいい経験になった。リーダーという立場で行った山行であったがとても勉強になった。半分は仲間に助けてもらってばかりであったが、何とか北八ヶ岳に入ることができてよかった。この山行で冬の縦走もとてもいいものだと感じた。しかしその山行を楽しむために雪山での生活技術の向上が重要だと感じた。特に睡眠。これはどうにかしなければならない。また安全だけではなく、時間と安全なルートの兼ね合いを考えないといけないと感じた。安全管理は大事ではあるが、3人中2人が大丈夫と感じるルートの場合は現場の状況や総合的な判断ではあるが、そのまま行くという選択が必要なこともあると感じた。3泊4日雪山に入る経験はこれが始め。ルーファイ、アイゼンワーク、トラバース、ラッセルととても内容が濃い山行になり楽しかった。体力や判断能力、経験を積んでいつかリベンジしたいと思う。K藤さんS岡さん本当にありがとうございました!

・K藤

今回の新人3人での厳冬期八ヶ岳縦走を行った事は、

自分とってこれからの登山を続けていく上で大変良い経験だったと思います。

・指針を示してくれる先輩方の不在による全てを自分たちで決めるという経験。

・リーダーの役割、班員の役割をしっかりと認識する経験。

・グループにおけるコミニュケーションの重要性。

・事前準備(過去の参考記録の確認数、装備がダメになった時の準備など)の大切さ。

今後、自分に必要なものが見えた様に思います。

・・・・と硬い話はここまでにさせていただき、

今回の山行において20代2人、40代1人と1人で今回の山行の平均年齢を爆上げしており、

正直若くて体力がある2人についていけるか心配でしたが、案の定というか体力面で迷惑をかける結果に…

今回の縦走が完遂できなかったのは正直、自分の体力不足が大きいと考えております。

猛省です…

次回からお声がかからない様な気がしている今日この頃です…

来年へのステップアップの為にも今まで以上の体力強化を行なっていきます!

最後にこんな自分に付き合ってくれたリーダーO川くん、S岡さんには感謝です。

・S岡

兎に角まずは4日間天気がもったことが幸運の極みでした。特に3日目はあっぱれな青空の下での快適高速ハイキングとなり、ダレてきた気持ちに光が射しました。計画段階では一人心の中でこれは4泊かかるやつでしょう、無理無理、と後ろめたくも勝手に最初から短縮前提でしたが、思ったより足を延ばすことができ大満足です。それもこれも大荷物を背負ってくださったお二人のおかげです。大感謝。誰一人お酒を飲まないのに沢山持ってきたつまみで毎晩お菓子パーティーをした日々が本当に楽しかったです。大変充実した山行になり、お二人には改めて感謝いたします。これでルーファイは完璧になったと思うので、次こそは全山目指していつかリベンジしましょう

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