針の木雪渓・マヤクボ沢出合まで往復(黒部湖横断敗退・山スキー)

3/27(火)快晴(主稜線は強風の模様)
日向山ゲート4:00→扇沢5:30~6:00→マヤクボ沢出合9:30~11:00→扇沢11:50~12:20→日向山ゲート13:55

早朝、タクシーで七倉荘を出発。満天の星空の下、運動靴でゲートから歩き始める。
扇沢で大休止しプラ靴を履くが、風が冷たい。シール歩行で針の木雪渓に入る。
雪渓下部の新雪は40㎝位か。ラッセルを交代しながら進む。
大沢小屋付近で1回ピットチェック。意外にも新旧雪層のなじみはよいようだ(ショベルテストで破断なし)。

針の木雪渓左岸にも日が当たり始める。
寒気の影響で前夜までにかなりの降雪があったことから、雪崩を警戒しお互いの間隔を開けながら右岸沿いに進む。
時折周囲の山々にも観察の目を向けるが、まだ自然発生雪崩の兆候は認められない。

マヤクボ沢出合でピットチェックするが、あまりよくない。
3回とも同様の結果なので、マヤクボ沢を詰めるのは危険と判断し、傾斜はきついが北面に面している針ノ木峠越えを検討する。

針ノ木峠への登り出し斜面で1回ピットチェックするが、マヤクボ出合いと同様の結果。
残念だがこれ以上の登高は断念し、滑降を開始する。

滑り始めは、雪面に刺激を与えないよう注意しながら一人ずつ滑る。傾斜が落ちてからは楽しみながら同時に滑降。
雪質はパウダーで、滑り自体は非常に快適だったのが慰めだった。あっという間に扇沢到着。
ぽかぽか陽気の舗装道路を、ゲートまで運動靴でのんびりと下山した。

3人とも気合を入れていた山行だっただけに残念ではあったが、山は行って見なけりゃわからない。
よい勉強になった。

<参考/雪質など>
・入山前日の3/26までに、この季節としては大量の降雪があった模様。

・大沢小屋付近(ピットチェック1回・南東面)
新雪層50㎝の下に融解凍結層(濡れザラメ)。ショベルテストで破断なし。
 
・マヤクボ沢出合(ピットチェック3回・東面)
新雪層は80㎝で、幾層かで構成されている。
ショベルテストの結果は、上から20㎝の層が手首5回位で、さらに20㎝下が肘5回位でずれる。
最初は気づかなかったが、雪柱自体も上から80㎝の融解凍結層(濡れザラメ)の上のシモザラメ(?)層2㎝でグラグラゆれている。
3回とも同様の結果なので、マヤクボ沢や左岸の尾根状を登るのは危険と判断した。

・針ノ木峠への登り出し斜面(ピットチェック1回・北面)
マヤクボ出合とほぼ同様の結果で、上部の登高は危険と判断した。
 
・稜線は強風のようで、終日雪煙が舞っていた。
マヤクボ沢最上部および針ノ木峠直下の斜面は、大量の飛雪に伴うウィンドスラブの形成が予測された。

・扇沢から下山中振り返ると、鳴沢岳稜線直下の斜面に新雪表層雪崩の跡(破断面がくっきり)が確認された。(幅100m位か?)

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