メンバー:M藤、H田

【コースタイム】
5:30 芦安駐車場(二発目の乗合タクシー)
6:20 広河原
8:10 白根御池小屋
8:35 二俣
9:20 八本歯コル手前の道標
10:20 下部岸壁取付き
13:10 Dガリー奥壁取付き
16:10 Dガリー奥壁終了点
16:40 北岳山頂
17:30 肩の小屋
18:40 白根御池小屋

【記 M藤】

日曜日に寒気が入り、大気が不安定になる予報に備え、初日に四尾根、翌日にDガリー奥壁へと変更し、最悪でも1本は登る計画に変更。
芦安の駐車場に12時着。既に、第1、第2駐車場は満車状態と大盛況。
前泊ノルマビール2.5Lを2Lへ変更し翌朝に備える。が、4時半に乗り場へ向かうも、始発タクシーは満車。何とか2便に滑り込む。
広河原から始発組を追い付くべく、頑張る。白根御池小屋でチェックインを済ませ、不要な物をデポし、再スタート。二俣からは陽射しを遮るものは無く、外界と変わらぬ蒸し暑さの中、D沢を目指す。

見上げる四尾根テラスには、クライマーの姿が見える。が、眼を凝らすとロープがマッチ箱からテラスまで、絶える事なく繋がっている。群がるクライマーの姿。天から下る蜘蛛の糸に群がる罪人のようだ。。

D沢出会いの看板から右岸を下部岸壁へ向かうが、踏まれていない。左岸へとトラバースし草付きを登りC沢とD沢の中間尾根まで上がると踏み跡がある。Dガリー大滝基部に10時20分着。時間は充分にある。西から流れる雲が、夏空を掻き消す。

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(下部岩壁)
Dガリー大滝基部のバンドをトラバースし、リッジ反対側のビレイ点へ。ここで、ロープを出し五尾根支稜末端のリッジを直上。登りきった灌木でビレイ。
雲間に見える奥壁ハングにクライマーの姿は無い。四尾根の大混雑を考慮し、Dガリー奥壁へ向かう。

(Dガリー)
苔混じりの顕著なルンゼをノーロープで慎重に登る。上部は、左に浅いルンゼ、右手にフェイスが広がる。岩の安定したフェイス側を登る。
傾斜が強くなってきた所で、再びロープを出し、2ピッチ登り上部フランケの取付へ。ここからDガリー側へ草付混じりの微妙なトラバースをこなし、ルンゼに入る。これを直上しDガリー奥壁の取付へ。奥壁に取り付くには、上部フランケ取付の1段下のバンドから、左のルンゼに入り直上した方が良さそうだ。
時折、ガスの切れ間から覗く山々が美しい。遠くに雷鳴が轟く。
 
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(Dガリー奥壁)
1ピッチ Ⅴ+(M藤)
4段ハングをハンドジャムで乗り越えていく。各ハングを乗っ越すと、足元は研いたようなツルツルのチャート。慎重に足置きする。
最上段のハングはツルツルクラックが手汗でヌメる。左手でクラック横のカチを持ち強引に乗っ越す。ハングならではの豪快なムーブに、登攀気分が高まる。

2ピッチ Ⅴ(H田)
Ⅴ級ピッチを前に、蜘蛛糸を辿って来た地獄の罪人のような青顔色のH田さん。「大丈夫、大丈夫! 逆層スラブだから墜ちても擦り傷程度、悪そうな手前で必ずカム決めてね!ガハハ(笑)。。」と、釈迦のように優しい言葉で送り出す。
フィストサイズのクラックを辿り、
クラックが途切れたところを右のクラックへトラバース。右のクラックはすぐに閉じ、スラブとなった2、3手が細かい。

3ピッチ Ⅳ(M藤)
ビレイ点からクラックを利用し、スラブをチムニーへ。所詮はⅣと、ザックを担いだまま登攀。意外にムズい。チムニー途中には、グラグラのハーケン1枚。墜落には耐えそうも無い。ここは堕ちたら擦り傷では済まなそうだ。

4ピッチ Ⅳ+(H田)
極めて立派なお助けスリングが垂れ下がる。男性なら、左のガバに手が届く。お助けスリングは必要なし。

登攀終了16時10分。
山頂経由で、肩の小屋で生ビール&柿ピーで一息。御池小着18時40分。
仮眠3時間での長時間行動は堪えた。
食事中、目前の鳳凰三山上部では打ち上げ花火のような稲妻と雷鳴が轟く。寒気が下りてくる予報に大事をとり、翌日の登攀は中止し下山とした。
本心は、ゆっくり飲みたかったのであるが。。

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【記 H田】
■アプローチ
朝一5:10の乗合タクシーに乗車するため4:30に起床したら既にタクシー10台が程並んでおり、満員状態。次発の5:30になんとか乗車。
(多分4時過ぎくらいから並ばないと朝一に乗車はできない)
広河原からは照りつける太陽と、なるべく早めに取付くためハイペースで登ったためチョットバテ気味。
登山道から外れて下部岸壁取付きまでは雪がなく、アイゼンの必要はなかった。
既に第四尾根の取付きテラスには数名、ルートにも何パーティーか取り付いていたがぜんぜん動かいため、Dガリー奥壁へルートを変更。

■Dガリー奥壁
1Pフォロー。出だしのハングが思ったより難しい。一番の核心と言われてるハング最後の乗っ越しはそこまで難しさを感じなかった。きっとフォローだからだろう。

2Pリード。右のクラックにトラバース。フットジャムがバチキキで結構快適。ただピンが少ないのでカムを使用。クラックが消え右にトラバース。今度はフィンガーサイズのクラック。フットジャムが使えないため細かいホールドに乗る。
ここでルートを見失い少々時間を使ってしまった。右上のビレイ点で終了させた。
(このビレイ点はルートでないと思われる)

3Pフォロー。左にトラバースしスラブを抜けてチムニー。これまた苦手なチムニーで段々身動きが取れなくなる。キョン足でフリクションを効かせ何とか右側に這い上がる。
なぜか、このチムニーが一番高度感があったように思う。

4Pリード。最終ピッチの城塞ハング。見た目程ハングはしていないが出だしが微妙にバランスが悪く、左側のガバを取るまでのムーブが少し難しかった。

6月に入会し、こんなに早く二回目の本チャンができるなんて思ってもいなく、今回同行してくれたM藤さんに感謝しております。まだ安全管理(支点構築やビレーなど)やリードスキル(ルーファイやフォロー確保など)を強化する必要があると感じた。これから冬期に向け装備が重くなるため基礎体力の強化もおこなっていきたい。