Day1:チェルバ小屋(3:30)-(10:30)ベルニナ山(11:30)-マルコ・デ・ローザ小屋(13:00)
Day2:マルコ・デ・ローザ小屋(6:00)-Piz Palu-ディアボレッツア・ゴンドラ駅(11:30)

ルート状況ですが、グラビアルートにもかかわらずボルト等は最小限でしたので、おそらく以前と変わっていないと思われます。ただ稜線へのコルの雪渓までは、反射板も設置され、一部を除きかなり明瞭な岩稜歩きといった感じでした。

今回は天候が味方してくれて、プレ山行でPiz Cambrena、 本山行でPiz Bernina, Piz Paluと三ピークを登ることができました。ビアンコグラート経由のベルニナは、以前はIFASグレードでDだったようですが、最近のトポではADに下がったようです。

稜線に取り付くまでは3級程度の岩登りと35度程度の雪渓、ビアンコグラートは3~40度程度の雪稜、その後のシャンテは3、4級の岩登り(今回はMIXナシ)で、二ヶ所の懸垂ポイント(客に懸垂はさせないので私はロワーダウン)。
登頂までに見かけたボルトはその二ヶ所のみでした。

今年は夏の積雪がないため、雪稜も層になった部分がなくコンディションがよかったとのこと。
また岩でも、Cambrenaでは若干のMixがありましたが、ビアンコでは後半の岩(シャンテ)でもMixはなく、アイゼン不要の登攀でそこでもコンディションに恵まれました。
そのため、技術的に「難しい」箇所はありませんでしたが、高所のせいかとにかく手足を上げるのが辛く、その状態で失敗のない登攀をするための集中力を持続するのも大変でしたし、気持ちが折れそうになりました。

登頂日は午後から下がり気味の天気予報でしたので頑張りましたが、それでもこのタイムでいっぱいいっぱいでした。
一度は経験したかったアルパインクライミングですが、ガイド山行で無駄のないルートを取っているにもかかわらずこんなに辛いものだったとは・・・。
また人が入っている割に岩がルーズな箇所も多く、私の経験値で自身でルーファイからの登攀をしていたら、おそらく倍以上の時間はかかったでしょうし、となると体力も限界に近くなったでしょうし、それ以前に天候が持たずに遭難していたことと思います。

自身の体力に自信がないので、登頂後はイタリア側の小屋で一泊してからDiavolezzaに戻りましたが、強いクライマーは1dayで行くとのこと。
また登頂後の小屋までのルートはあまり語られることがありませんが、岩稜に加えて、斜度こそありませんが平均台幅程度に切り立った雪稜、また懸垂(支点あり、私はロワーダウン)もあり、私にはそちらの方も負けずに厳しく感じましたし、翌日の下山ルートでの氷河も、予想以上の数のクレバスと、またそれをアイゼンを履いてのジャンプ等々、精神的に辛かったです。
高所の中での長時間行動に耐えられる体力と精神力。まずはそれらを兼ね備えていないと挑戦してはいけないのが「アルパイン」なんだなと、反省しました。
 
Bernina to Marco
 
懸念していた渋滞ですが、先行の20代ローマっ子には3倍速でぶっちぎられましたが、後続Pに追い付かれることもなかったおかげで、青空の元、登頂までの7時間は「天への白いはしご」を独り占めという大贅沢な山行をすることができました。

また単独で行ったため、下山後は一人寂しい登頂祝いを覚悟していましたが、現地でのビアンコグラートの認知度はすごく、老若男女みな「おめでとう!!!」と祝福してくれたのも大変嬉しかったです。

今回の下山はPiz Palu経由でしたが、体力・技量がある方にはFortezza経由も良いようですし、(私には下る体力はあっても登る体力はもうありませんでした・・・)聞きかじりでは、チェルバ小屋から1dayで行けるPiz Rosegも登攀要素があって面白そうでした。

いずれにせよ、あちらこちらで目にした「山人生これから」といった、有り余る体力がありそうな2,30代の体格の良いヨーロッパのクライマーたちが、羨ましくまた眩しかったです。。。