日本最難関の氷瀑群・・とのことで名を馳せる米子不動の「不動戻し」を登ってきました。

K藤さん、腰痛で朝キャン。スクリュー足りない?かもしれないけど、まぁーランナウトしちゃえ、ということで須坂インターを降りる。須坂には、社会人一年生の頃、研修で三週間ほど滞在した電子部品の工場があって、なんとも懐かしい。当時、夜な夜な通った「ナポレオン」という居酒屋はもう無かった。寂しい。

雪深い林道を歩いて、一昨年と同じ米子橋の袂をベースにする。雪が締まっていたので、昼過ぎには到着する。明日の偵察とラッセルを兼ねて、お目当ての大沢に入る。正面頭上に「夜又」(又の中に「点」が入るのだが変換しない・・)が円柱状に垂れている。右に目を向けると「どぜうの詩」が天から地を刺すように尖っている。

ところで、果たして、今回のお題の「不動戻し」は何処?・・さらにルンゼを進むと、チラリと上部が見えた。インゼルを右に入って、急な小滝を登ると・・全貌が現れる。すんげー!!巨大で壮絶、恐ろしい。モノ凄い高さだ。唖然・茫然・騒然・仰天・・てな感じ。でもコバルトブルーに輝く瀟洒な姿は震えるほどに美しい。心底、感動。

夜は、明日のことをすっかり忘れて暖かいテントで楽しくお酒を飲む。早めに寝たが、夜中、滝の姿をふと思い出して、その後は、恐ろしくて眠れなくなってしまった。眠れないまま3時半起床、5時出発。歩き出すが、恐いので、前に向かって進むのがイヤだ。トボトボ・トボトボと歩く。それでも、滝の下には、6時には到着してしまった。覚悟を決めて6時半には登攀を開始する。あー恐ろしいし・・シンドイ。本音、止めたいが、登り出したら降りられない。

◆1ピッチ H明 Ⅵ(ろく)60m出だしから垂直、続く悪いシャンデリアを騙し騙し登って、いよいよ、核心の30mのバーチカル。夢中かつ興奮していて、全く気がつかなかったが、左の腕が・・いったい誰の腕なのやら判らない。手のグーパーもできない。こりゃーマズイ、自覚のない危ないくらいの猛烈パンプだ。バイルの先が(力がないので)コロコロと転がる。追い打ちを掛けるように、力みまくった左足が攣る。その後も泣きたいくらい厳しかったが、60mザイルをめいっぱい伸ばしてスクリュービレイ。

◆2ピッチ M恵 Ⅳ 40m見た目より厳しい。部分部分85度を超える。M恵さん、フォローの時とは違って、バイルを打つ回数が増える。入念にも入念だ。落ち口近くで休憩が入る。下降は、灌木を繋いで2回の懸垂で着地。灌木は脆弱なので点検が必要。アバラコフの方が無難かもしれない。というわけで、以上、なかなかエキサイティングかつアグレッシブで楽しい登攀でした。充実しました。