中津川本流 2021/7/25-27

沢登り

吾妻の中津川は、路程が長くて高巻きばっかというネガティブ評価も見受けられますが、秀渓・秀谷の名に恥じないスケール感のある沢でした。

7/25 8:00中津川レストハウス~白滑八丁8:30~9:00魚留滝~観音滝~14:00テン場(1070m左岸)

コンクリートを流し込んだような造形の風光明媚な白滑八丁はラバーソールであれば難しいところなし。魚留滝は左岸ルンゼ状から巻き。パラパラ雨が降り始め、この後の雷雨が気になるのでゴルジュ帯を足早に抜けて、1070m付近の左岸で早々に幕とする。

7/26 5:30テン場~06:00神楽滝40m~07:00静滝~08:30熊落滝~09:30滝上~13:00朱滝~14:00滝上~16:00テン場(1500m付近左岸)

神楽滝の巻きから一日が始まる。尾根沿いの巻き道は明瞭だが、トラバースポイントは不明瞭で地形を手さぐりに進む。熊落滝手前で川岸向こうに熊が出現したとのこと、正に熊落とし。。熊落滝付近は、奥に隠れている不忘滝を囲む垂壁の伽藍に多数のイワツバメが飛翔する秘境の趣。少し手前の左岸尾根を巻き、高度を上げ過ぎないようにトラバースを開始。M浦さんの絶妙なルーファイで、歩いて不忘滝の直上に出る。不忘滝の落ち口は、、ビビッて下を覗けませんでした。

筋滝はエスケープして滝上に出たらトポにない大釜のある斜瀑に出会って、ロープを出して寒い中を泳いで取り付く。赤褐色のゴルジュを抜けると朱滝がお出まし。朱滝の巻は200mくらい手前の尾根から取り付くが、上部がやや悪くてロープを出す。旧道跡と思しきあたりを水平に移動して沢形を降りれば簡単に滝上に降りられる。滝上は滑と釜と小滝の連続で飽きることなし。のんびり進んで、ヤケノママを過ぎた左岸で幕。

7/27 5:30テン場~9:30登山道~11:00西大顛~13:00グランデコ駐車場

朝から快晴の天気。シラビソの森の中を流れる小川の歩きは快適この上なし。詰めも湿原に出て、池塘にワタスゲというメルヘンチックな光景にため息。藪漕ぎは5分程度。吾妻連峰の雄大な山並みを、咲き誇る高山植物も楽しみながら進む。グランデコまで駆け下りて、車を回収して帰路につく。

・感想

ロープを出せる小滝は3・4か所あるので、それなりに練習にもなります。高巻きの処理や泊りの練習も兼ねて、チームとしての訓練にも最適です。日本の山岳地形の一典型である火山地帯を断ち割る大渓谷は、上から下まで地形と地質の変化に飽きることのない秀渓でした。

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