メンバー: H光 H本 T橋 N野

4/13(土)
7:40大谷原-8:30冷尾根取付堰堤-12:00 2049ピーク 12:45-14:00 2300付近(C1)

大谷原には、すでにD介号が停車してありました。鹿島槍東尾根に向かって出発しているらしい。すぐ後ろに車を停めて、私たちは小冷沢の右岸沿いに林道を歩きだします。
堰堤を3つ程越えた辺り(1200m)で小冷沢を渡って冷尾根に取り付きますが、後から来たI山の会3人に先を行かれていました。彼らは、取り付いた後も忠実に冷尾根をたどるべく、更に左側へトレースを伸ばしていましたが、私たちは取り付いた支尾根を、そのまま登り始めました。

休憩を挟んで更に登ると、やがて傾斜も急になってくるので、左側の本尾根にルートを取り直します。尾根に入る(1650m付近)とI山の会の3人が、はるか下の方に見えたので、私たちがずいぶん先行していたことを知りました。ここから多少尾根がやせ始め、わかんの爪だけでは、足元がすべりはじめます。ルートを左右に、または木を登ったりしながら高度を稼ぎます。

やがて視界が開けて(1900m付近)、爺ヶ岳東尾根らしき尾根が見え始めます。樹林もまばらになり1971ピークを巻くころは、尾根も広くなります。本日の幕営予定地の2045ピークに到着したのは、正午前で予定より、ずいぶんと早いペースでした。これより先にテン場が見つかる可能性は低く、進むなら県界稜線まで抜けなければならないかもしれません。相談の結果、進むことにしてハーネスを付けていると、I山の会が追いついてきて、先を行ってしましました。

2013-04-13 13.01.36
すぐ後ろを歩くのもということで、多少時間を空けて彼らのトレースを進んで見ると、まだすぐそこにいるではありませんか。雪訓しているのかとも思いましたが、進むべきルートに迷っていたようです。彼らのすぐ横を「お先に」と歩き出します。最近降ったであろう積雪も増えはじめ傾斜も急になり、ラッセルがかなり厳しくなっていましたが、H光Lのパワーのおかげで順調に進んでいます。すると2150m付近で、ちょうどテントを張れる位の、平らな場所が出てきたではありませんか。
時間は14時位。この場所をT橋さんにキープしてもらい、空身で上部の偵察を兼ねトレース付けに行くと。やはり上には、これ以上テン場になりそうな場所は見当たりませんでした。戻って見ると、I山の会のリーダーらしき人が、T橋さんと会話をしていまして、この時に初めて後続のパーティーが、I山の会と知った訳です。彼らは、この場所より更に下った所でテントを張っていました。

2150m付近のテン場からは、赤岩尾根の向こうの、D介-K池Pが登っている鹿島槍東尾根を一望することができます。また、明日取り付くはずの冷尾根の略奪点付近の様子も伺うことができるなかなかの場所です。
その日の夕食は、大きなトマト缶をまるごと持参して作ったN野さん特製の「海鮮トマト鍋」で、鱈とエビの入ったその旨さに驚きながら、長くなった日没までの時間を、おおいに盛り上がりました。

冷尾根2

4/14(日)
4:45 C1-6:30略奪点付近10:00-10:30稜線-11:10冷乗越-13:10西俣-14:00大谷原

朝3時に起床、T橋さん特製の「卵スープ入りおじや」で腹を満たして、5時にテン場を出発しました。昨日に続きラッセルが深く、振り返ると朝日が、登ってきた冷尾根を照らし出していました。正面の急斜面と、スカスカの足元の雪とに格闘しながら、H光Lがパワフルに先陣をきってくれます。その甲斐あって、長くてヤバい急斜面を無事に抜けることができました。その先もラッセルは続き、略奪点取り付きまで、2時間近くを要したと思います。

冷尾根1
いよいよ核心の略奪点です。トラバースから始まる1P目をなんとH本が行くことになりました。最初のブッシュまでトラバースしてランニングを取りますが、この先の雪が深いためスノーバーを背中に回して直登することに。縦ヒダ状になった溝の中は雪も堅くピッケルがよく利き、スノーバーもハンマーで打ち込めます。10mほど登った所で更に北稜寄りの左のダケカンバへトラバースして1P目終了。T橋さん、N野さんが中間に続き、H光Lがラストを登って、そのままツルベで2P目を登りました。

冷尾根3
北稜上は積雪が多く雪庇にはなってないものの、それでも雪壁の中から北稜上に抜け出すには、傾斜が強すぎ、加えて足元の雪も不安定な状態です。結局、上部のダケカンバへ右上した後、そのままブッシュを拾って直上し、北稜に抜けることができました。北稜に出ても傾斜はきつく、今度はハイマツ帯の上にかぶった雪面にスノーバーをさして直上し、傾斜が落ちた所でピッチを切ります。その先は略奪点側の雪庇を警戒して左へトラバースし、もう一段雪面を乗り越えて登攀終了となります。
この最後の中途半端な雪面にこそ、意外に多くの危険が潜んでいて、日の当たった緩んだ雪には、細心の注意を払うべき内容がいくつかありました。あとは雪庇に注意をしながら登り詰めれば、県界稜線の一般道へと出ます。

剱岳を遠くに眺めながら大休憩をとった後、冷小屋方面に向かって歩き出し、途中の赤岩尾根への分岐をトラバースで下りながら、下降路へ入ります。
高千穂平を少し行った辺りから、下りも急になってくるため、下降路を沢筋へととるべく、斜面を尻セードで下ることになりました。このときも、H光Lが先を行き、しっかり尻のトレースを付けてくれたおかげで、続いて滑ったT橋さんのテンションが、妙に高かった様子。続く自分たちも快適に尻セードで沢筋まで下ることができました。H本は、こんなに長い距離を尻セードで下ったのは初めてで感動ものでした。かなり時間短縮と省エネとなり、広くて歩きやすい沢を下れば、じきに林道にでました。駐車場まで約1時間程ですが、気の抜けた身体には長く感じ、それでも車に戻ったのが14時位でした。

2013-04-14 11.06.19