メンバー:M中(L)、O田、H

黒部別山/大タテガビン沢右俣を計画するも、10/12(土)台風崩れの低気圧+前線のおかげで北アルプス以北は土砂降り予報。スラブフェース系の右俣は日曜日AMまでは無理だろう、沢系?などと進先を検討するも、いや待てよ、八ヶ岳、南アルプスは晴れじゃん、ということで、7月に雨のためポシャった摩利支天に決定。長年狙ってきて下調べもばっちりだし。

10/12(土)
9:00石川PAに集合して芦安へ。広河原までのジャンボタクシーは随時出発しているのでバスの時間を気にする必要なし。料金もバスと一緒。ただし、最終バス以降の時間はシャトル料金ではなく通常タクシー料金(広河原まで10,000円前後?)なので注意が必要。

広河原に13:30着も、北沢峠までのバスは15:00までない、がこれも、三連休ということもありチケット販売が始まり購入者がバス1台分に達するとマイクロバスを出してしまう。という訳で14:30に繰り上げ出発となった。北沢峠15:00に出て、仙水小屋で水を汲んで仙水峠へ。M中さん、仙水小屋の水の旨さに感動していたが、味覚センスの皆無の自分には違いは全くわからんかった。

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仙水峠からは摩利支点の岩場がよく見えている。以前冬季にここで突風に吹かれ敗退した風の通り道。今日は穏やかで、中央壁から南山稜、南西稜を確認して踏み跡らしきものを大武川/水晶沢に向かって下る。昔はここから赤石沢奥壁バンドを経由して黒戸尾根8合目まで道が延びていたが今は判然としない。途中忘れた頃にマーキングが出てくるが、ルーファイ力を頼りに沢筋まで。沢筋に降りる手前は断崖チックで、また甲斐駒特有の白ザレの崩壊地で、ルート取りに正確性が必要。行き詰まったら丁寧に戻るべし、を実践。

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水晶沢に降りて、テンバを探す。今回もアプローチシューズはアクステなので快適に沢を遡行していく。途中15mくらいの滝を右から登ろうとしたら一抱えもある岩がごっそり抜けた。当方落ちもせず、後続のO田さん、M中さんも何でもなく。で、戻ってこの滝は左から巻く。

この滝の少し上の巨岩の上が平らだったが、ここは上部三つ叉や両側壁からの落石の巣。ということで、さらに上がり、三俣の根っこのところに比較的平らな箇所を見つけ、石をどかして整地。埋まっている巨岩すら脅迫的に掘り起こして整地したため快適なテントサイトが出来上がる。水はテントのすぐ横から取れる。ビールを冷やし、豊富な流木でキチガイのような焚き火を起こして宴会。ハムを炙り、うるめを炙り、持ってきた酒を飲み尽くして就寝。夕方から空気が入れ替わり、夜は強烈に冷え込んだ。テント+シュラフで良かった。正解。

10/13(月)晴れ
明るくなってから起床し、メシを食ってテントたたんで6:30出発。沢を少し降りて、三俣の一つ下の沢から南西稜へ這い上がる。沢は急峻なるもザイルを出すまでもなく、途中白ザレて歩きにくくなるほかはグイグイと高度を稼ぐ。南西稜に這い上がると、冷たい風が吹き付ける。南山稜との間の摩利支天中央壁が白く見事に聳えている。次はあそこを登ろう。稜を少し降りると登山大系にもある古いシュリンゲのかかった懸垂ポイント。今回は軽量化のため60mザイル一本にしたこともあり、偵察の上、南西稜を上がることとする。稜の右側のバンド状を上がり、中央壁へバンドが延びていく手前で南西稜上へ折り返すランぺを行く。崖になったところでロープを出す。

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1P目:O田さんリード。トラバースを続けた後、ルンゼ上を直上。50m弱で悪い崖の手前でコール。
2P目:Hリード。崖を越えようとするも悪いので方針変更。左に向かってトラバースし、凹角を数メートル登ると南西稜上に上がる。視界が一気に開け、早川尾根、鳳凰三山、北岳、仙丈から塩見まで、碧空にくっきりと連なっている。目の前には摩利支天の白い上部壁。60mいっぱい伸ばししっかりとした立木でコール。

その後はロープを外し、壁の弱点を縫うように上部壁基部から中央壁上部のバンドを南山稜に向かって行く。途中修験道の石碑があり、そばに古いガス缶の転がったビバーク跡があった。白ザレに足を取られながら慎重に登高を続け、南山稜にでたところで大武川の絶景を眺めながら休憩。そこからはⅡ~Ⅲ-程度の岩稜を越え、最後はハイマツを漕いで摩利支天の頂上へ。

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ルーファイがバッチリだったのでまだ昼前。一般縦走者がたくさんいて、「どこからきたのですか?」と驚かれる。
ギアを解いて一般道を駆け下り、仙水峠で摩利支天を見上げ再度トレースを眺める。北沢峠には14:00前、余裕でバスを乗り継ぎ、芦安で温泉に入り夕刻には石川に戻った。

赤石沢奥壁はAフランケ、奥壁など通ったことがあるけれど、摩利支天の岩はこれまで足が遠かった。これでほぼ無雪期シーズンはクローズだけど、来年はサデの大岩、ロックガーデン、中央壁などにも通いたいなと思いました。