上高地 霞沢岳 中千丈沢の報告です。 ジョーズと一角獣とZを登りました。
(H明、S原M、M田、N村よ、S口、I)

【S藤H明】
今回、二度目にして、全貌が判りました。下流の枝沢右にサイドワインダー、大岩を巻いて降りて、直ぐにハバネロ、コメット、ミルキーウェイ、Z、一角獣、ジョーズと続きます。
初日、H明とM田さんとN村よさんとで、一角獣を登りました。
先行のリードが、何度もブンブン墜落していて、超ビビリまくりました。スクリューも点線みたいに、沢山打っていて、一本くれ~~!でした。

ジョーズ(左)と一角獣(右)

ジョーズ(左)と一角獣(右)



【N村よ】
『シーズンの終りに、おさそいに乗っかるカタチでS藤H明さんPに初参加させてもらいました。中千丈沢は昨年の同時期にも入ったのですが、あのときは前日の偵察のみ、一晩で新雪がたくさん積もったので渓には入らず引き返したのでした。
だから氷に触れたのは今年が初めて、アプローチは近いけど、アルパイン的なゲレンデといった趣、それなりの技量のアプローチでも有効な場所だと思います。
初日にH明さん、M田さんと三人で取り付いた「一角獸」の左ロープを借りた「ジョーズ」の右は、素直なラインのフェースでした。
季節がら気温が高いせいか、氷結が緩くリードは派手なムーヴを控えて慎重さが要求されるなと思いました。私はフォローとTRのみ。


その名も"Z"

その名も”Z”



2日目にS原さん、Iパーティに混ざって「Z」へ。前日の目視でも面白そうに見えましたから手をあげました。2ピッチ目をS原氏に譲ってもらう感じでリードさせてもらいました。
二本の氷柱の間を垂直の凹角から左へ抜けるところ、思ったより氷がしっかりしていて登りやすかったです。ちょっとだけ攻撃的にやれました。
実は、ここのところモチベーションが上がらずに、呻吟していたのですが、テンションの高いノリノリの他のメンバーに、どうやら持ち上げて貰った今回の山行でした。


【M田】
12月よりはじまり、アイス!アイス!アイスの週末もとうとう終わりとなりました。
昨年、横さんに連れてってもらった高見岩前沢。このくらいはリードできるようになって、アイス女子山行できるようになりたい・・そんな思いでがんばってきましたが、なんとか登るだけは目標達成できました☆
しかし、総合的な面ではまだまだ不十分です。シーズン通してやってきて、打撃時の氷の表情の違い、スクリューをいれたときの感触、氷の質、ルーファイ、リードすると感じかたは倍かと思います。


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今回の上高地エリアでは一日目・一角獣のF1でリード。二日目ジョーズ左、1Pで行けるところを 2Pにして、2Pをリードさせて貰いました。
ナメたバイル砥ぎで参加したため、一日目のリードでヤバサを感じ、二日目はヒーコラいいながらフォローで上がると、H明さんが『ほらMっちゃん2P目!』と、上見て催促。ここから懸垂で降りるつもりで、まったくリードの心構えができてなかったので、『やあ~今日は無理です』・・とごねてみる。
いつもだったら、怖かったらやめてもいいだよ!って優しいこと言ってくれるのに、『このくらい行けるって!』鼻で笑ってる。くそ~。
出始めⅢ+くらいの寝てるところからスタートするが、メンタル弱弱で全身緊張しすぎて 1.5mくらいしかあがってないのに一本目のスクリュー打ってフィフィテンションにてレスト。二本目もわずか1.5mほどでレスト。リード交代の声を待つが、
『よ~く見りゃ~大丈夫だって。寝てるって!上は何mくらいある~?』
『立ってところ 3mくらいしかないのですがバーチカルです。(ぐずぐず)』
『たった 3mだろ?』
・・・また鼻で笑ってる。くそ~ ×2・・一粒も涙出なかったけど泣きながら上がりました。
ここ最近のルートからすると今回は簡単なはずなのに、自分でも情けない1本となりました。
来シーズンはS原さんのように全身から妖気ただようアイスクライマーになりたいものです。


【S口】
去年は天気が悪い中の中千丈沢でそれぞれの滝の位置関係も定かではない状態だったが、今年は天気が良く、すべての滝を確認できた。滝は予想外に近くに並んでいて早く回れば一日で何本も楽しめる。
アプローチも行きは去年と同じく急な尾根道のルートを使ったが、帰りは一回15メートル程の懸垂があるがそれ以外は安全に歩ける沢通しのルートを見つけた。すでに懸垂ポイントには残置があったので、かなりの人がこのルートを使っているのだろう。
アプローチが短く、滝の数もあり、景色も最高となれば、これからますます人気が出てくる場所ではないか。実際この二日間でもかなりの人が入っていた。こういう場所を開拓してくれたどなたかに感謝です。


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【S原】
長いようで短かった今年のアイスシーズンの最後を飾ったのは、思いもかけず楽しいアイスエリアだった。坂巻温泉から長い釜トンネルを経て、徒歩約一時間半で大正池ホテルに着く。中千丈沢に入ると、すぐに切り立った氷瀑サイドワインダーが現れる。
途中の滝を左の尾根から巻いて、さらに約30分登り詰めると、そこは もう霞沢岳の氷瀑群のただ中だった。最近のGWを思わせる陽気から、氷があるのか心配していたが、ハバネロ、ミルキーウェイなど、まだまだしっかり氷結している。


ジョーズを見上げる

ジョーズを見上げる



初日のエリアを沢奥に定め、H明組(M田、N村よ)は 右手2段の一角獣、S原組(S口、I)は左手奥のジョーズに取り付く。
ジョーズは、中央上に開いたサメの口を思わせる洞穴が特徴的な幅広の氷瀑で、右手、左手とも垂直部から半ミックスなどいろいろな登り方ができる。右手奥の灌木でTRを張り、それぞれが自由なライン取りでクライミングを楽しんだ。左手の垂直部から氷柱上を登り、ジョーズの顎をトラバースして、牙の右を抜けるラインが一番面白かった。


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右手の一角獣の大氷柱では、先頭を行く男女二人組が何やら掛け合いをやっている。さんざん待たされたH明組がようやく登ったところで、ルートを交代してそれぞれ夕方まで遊んだ。
登りに巻いた滝は、残置スリングを使って懸垂して降りた。


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翌日は上高地ハイクに出かけたS口さんに代わり、N村よさんを加えてエリア中央のZ(ゼット)へ。自然の造形の妙でハングした岩壁に見事な”Z”が描かれている。中央を貫くラインはそれぞれが垂直で、氷も薄く、ぎりぎり登れるかどうか。
1P目はIさんが水飛沫を浴びながら果敢に攻めて中段まで。
2P目はN村よさんが垂直のチムニーから左上して上部まで、フリーの腕を活かしてテクニカルなライン取りで登る。アクシデントの後遺症も感じさせず、完全復調だ。
2回目のジョーズから戻ったS藤組とBCで合流し、すっかり春の陽気の上高地を後にした。
なお、上高地の氷瀑エリアは 「Rock & Snow #046」 に詳しく紹介されている。


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