北海道 礼文島 礼文大滝 アイスクライミング 2025/1/11-14

アイスクライミング

[メンバー] NG野(記)、MARU(会員外)

1/11 羽田空港~稚内空港~タクシー~稚内フェリーターミナル~香深フェリーターミナル
1/12 5:30 香深~6:20 元地~7:50 礼文大滝~8:30 登攀開始~12:30 終了~13:30 懸垂下降2回で取り付き~14:00 おばた浜の氷瀑に寄り道~16:30 元地~17:20 香深
1/13 おばた浜の氷瀑で少々遊ぶ
1/14 香深フェリーターミナル~稚内フェリーターミナル~空港連絡バス~稚内空港~羽田空港

礼文島は、北海道最北端の日本海に浮かぶ小さな島で、夏は花の浮島として知られている。
冬はあまり見どころが無いらしく、訪れる人も稀ではあるが、島の西海岸は岩壁になっており、いくつもの氷瀑が形成されるようだ。
これら氷瀑は、岳人や ROCK&SNOW に紹介されていて、以前から行ってみたいなと思っていた。
2023年12月、ぶなの会のとある結婚披露パーティーで、クライミングジム仲間である MARU とたまたま礼文島のアイスクライミングの話になり、行ってみようということで、2024年2月に礼文島を訪れることになった。
この時は、初めての訪問で、冬はほとんどの宿がやっていない、タクシーがほとんど拾えないなど、色々と勝手が分からなかったが、宇遠内エリア、桃岩エリア、おばた浜の氷瀑を楽しんだ。
おばた浜には、礼文大滝という 100m級の大滝があったのだか、その時はその存在を知らなかったので行きそびれた。
今回は、前回行きそびれた礼文大滝を目的に、再び訪れることとなった。

1/11
礼文島へ行く最初の核心はフェリーである。
前日までの3日間、天気は荒れ、フェリーは欠航を続けていたが、この日から好転する予報で、早朝にホームページで運航状況を確認すると「運航」とのことでほっとする。
羽田から稚内へ行く飛行機は1日1便で、フェリーは1日2便しかないが、空港からフェリーターミナルへの連絡バスを経由して、出発日当日中に礼文島へ到着することができる。
しかし、この日は飛行機が遅れた。
連絡バスは待機していたが、運転手が「バスはフェリーに間に合わないけど、タクシーなら間に合うかもしれない」と言う。
慌ててバスを降りて、たまたま空港に1台だけ居たタクシーを捕まえて、ぎりぎりフェリーに乗ることができた。
焦ったけど、予定通り、礼文島に上陸。

初日の夕食は、炉ばたちどり。ホッケのちゃんちゃん焼きを頂く。

うすゆきの湯。連日利用した温泉。ぬるめ、熱め、ジャグジー、サウナ、露天と、ゆったりくつろげる。

しまのやど れぶんしり。こちらに3泊。アクセス良く、キレイで快適なお宿。

1/12
早朝5:30発で、おばた浜の礼文大滝に向う。
おばた浜に行くには、島の西側にある地蔵岩の駐車場まで車道を歩き、そこから海岸を北上する。
タクシーは島にわずかしかなく、前年に徒歩で行けると言われ、実際徒歩で行っているので、今回も徒歩で行く。

地蔵岩。海岸に鎮座する二等辺三角形の巨大な岩。

アプローチ用にスノーシューを持ってきたが、この日は使わず、雪の少ないところを歩くが、ゴロゴロの石で歩き辛い。

海岸を歩くこと1時間半、礼文大滝が現れる。

上部には大きな笠がかぶり、いくつもの長いつららを垂らす、迫力の氷瀑だ。

オーダーはじゃんけんで決める。
上部はどう抜けるのか下から見ても分からず、抜けても立木などは無さそうなので、どうするのかも考えものだった。

礼文大滝 1ピッチ目 30m (NG野)

氷瀑の右側から登り出し、左上、右上とつららを避けながら登る。
易しそうに見えたのだが、発達がやや甘く、つららに頭を押さえられながら慎重に横移動したり、見た目より登り辛い。

礼文大滝 2ピッチ目 20m (MARU)

氷瀑の裏を除いたが、抜けられる感じではなく、正面のすぼまっていく凹状を抜ける。
出だしは左がつららで足が拾いづらくやっかいで、抜け口は狭く薄被りになっていて難しい。
アックスを持ち替えながら、なんとか左へ抜け、左上し、洞窟状の大テラスまで。

礼文大滝 3ピッチ目 20m (NG野)

ここでも氷瀑の裏から抜けれそうか覗いたが、どん詰まりそうなので、無難に、洞窟から正面に回り込んで直上。
氷結途上の悪そうな氷に見えたが、正面に回り込んでしまえば、チムニー状で体が入り、思いのほか容易に登れて安堵する。
笠氷の横まで来て、右上でもう抜けられそうだが、抜けてどうなるか分からないので、いったん切る。

礼文大滝 4ピッチ目 15m (MARU)

笠氷を潜るトンネルを抜け、岩壁沿いを右上。
氷瀑から少し逸れていき、少々の岩登りで、残地スリングの巻かれた大岩に辿り着く。
色々案じていたが、結果的にはうまいこと登れて、遠路、やって来て良かった。

懸垂下降

懸垂下降1回目は、大岩が氷瀑から右に逸れているので、氷瀑に戻るように慎重に斜めに降りて、短めに切る。
2回目はアバラコフを作ってまっすぐ取り付きまで。
特にトラブルもなく戻れて、ほっと一息。

帰り道、1本だけ寄り道で登って、帰路へ。

2日目の夕食は、さざ波。たこカレーを頂く。
とどの煮付けも頂いて美味しかった。

1/13
3日目はあまり考えもなく、とりあえず、おばた浜へ。

この日は、スノーシューでアプローチしてみようということで、使ってみたら、とても楽。
少々岩場の通過もあるけど、ほとんど雪面歩きでさくさく進む。

おばた浜にはちょっとした氷瀑がいくつかあって、手軽に楽しめる。

このあと、桃岩エリアも気になるところだが、MARU のスノーシューが経年劣化でバックル崩壊。
早いけど宿に戻ることに。

この日は非常に天気が良くて、美しい利尻富士がくっきり見える。
この見栄えはそそられる。

3日目の夕食も、さざ波。ホッケのフライ定食を頂く。
実は、この日は定休日だったのだが、良いですよということで、定食を出してくれた。
水揚げしたばかりのタコの刺身も頂いて美味しかった。

1/14
この日は帰京するのみ。
朝確認すると、フェリーは運航するようだが、稚内が雪予報で心配になる。
ちなみに、翌日はフェリーが欠航していたので、ちょうどいいタイミングで礼文島に滞在できたことになる。
稚内に着くと、予報通り雪が降っていて、空港のスタッフから、羽田からの便が着陸できたら除雪作業の後に出発、着陸できない場合は欠航とのこと。
実際、昨シーズン、羽田からの便が稚内空港に着陸できず、新千歳空港に引き返して、そこから高速バスで稚内に移動している。

でも結局は、遅延したものの、無事出発。
東京上空は晴れで、キレイな富士山も見れて、充実の山行を締めくくった。

ギア:60mダブルロープx2、スクリュー13本、クイックドロー、スリング、カラビナ、捨て縄

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