卯年のラストを南アルプスで飾る!

◆メンバー
LT内・M尾・K島・O畑

◆行動記録
[第一日]12月31日(土)晴れ
9:00易老渡・光橋→10:10ロックシェルター→10:38笠松避難小屋→12:50~13:00尾根取付→15:10、2030m付近(テント)

中央道小黒川PA、目覚めると放射冷却でなんとも寒~い!松川インターから約2時間、「日本のチベット」と言われている「下栗部落」を通り、光橋の左手前に駐車する。
車が1台泊まっていた(この時、登山者は車で就寝中。のちに光岳に向かった模様)。
積雪5cm くらいの長い兎洞林道を歩く。

この林道は地図よりかなり延びているらしい。
笠松尾根に取り付くには遠回りにはなるが末端からの藪漕ぎよりはマシだろう。
途中には畳を引いた小さな避難小屋もある。
ロックシェルターの外側はアイスクライミングができそうなくらいに氷が繋がっている。
当然通路はテッカテカ!慎重に、そーっと歩く。
4時間近く林道を歩き、標高1650m付近の朽ちかかった梯子から取り付く。

テープはあるが標識には何も書かれていない。おそるおそる梯子を登ると、雪がない!
“今夜の水~?”“標高400m登るから大丈夫よ~!”とは言ったものの、内心、ビクビクもの!
200mくらい高度を上げるとそれなりに雪が出てきて、一安心する。

急登をヒイコラ登り、尾根に乗り、「笠松山」を探すが、ない!笠松山の標高は1987m、高度計は2100mに近い。
どうやら通り越してしまったようだ。北西側に少し降りてテントを張り、探しに戻る。
20分ほど戻ると、ありました!『笠松山1987m』の小さな標識です。
「1975m」の字もあり、正確にはここは1975mの三角点なのです。真の笠松山、1987mには標識がありませんでした。

テントに戻り、水作り!砂にゴミにカラマツの枯葉。網つきのジョウゴで濾し、手ぬぐいでもう1度濾し、やっと使える水となりました。
夕食は年越しそばならぬ、大畑さん特製、豪華すき焼き!生卵まで出てきたのです!
深夜、夢うつつに、遠くで雷が……??? 違います! 新しい年を祝う花火が上がったのです。
2012年が始まったのです。

[第二日]1月1日(日)曇り(記:大畑)
7:30 テント撤収、出発→9:40~11:00、2400m 付近でテント設営→12:10、2600m 森林限界→13:00~13:10兎岳→14:30 2400m

テント場朝起きたら、光・聖に続く南部の主稜線が見渡せた。どっしりした雄大な風景。
地味だけど、しみじみとしたよい年明けだ。7:30、のんびり出発。
たんたんとした稜線はラッセルがないかわりに倒木帯が続く。さながら障害物競走のよう。

9:40、2400mを超えると、ちょっとした台地になる。みなで幕営適地を探してあちこち歩き回る。
実際このあたりはどこでも張れそうだが、もう少し先に進むと四方を森に囲まれたおあつらえ向きのサイトがあった。
行動食とビバーク用具以外はデポして11:00、再出発。ほどなく樹林の先に兎岳が顔を出した(兎見平)。
……うわ、山が黒い。というわけで、急遽ワカンもデポ。ますます身軽になって山頂をめざす。

2600m 付近で傾斜が急になったのでアイゼンを装着。灌木帯からハイマツ帯へはド迫力の聖岳を眺めながら高度を稼いでいく。
「かっこいい……」
男前な聖へよろめきつつも、振り返って望む笠松尾根の、うだつの上がらない感じにやっぱり惚れ惚れする私であった。
いつのまにか風が出てきて、視界も悪くなってきた。荘厳なオーラを放っていた聖も、やがて灰色のただの岩の塊に。
気づくと目前には2799m 三角点への急登。
雪にズボズボはまりつつ、四つん這いになってフーフー息を切らして登る。
ああ、これぞ冬山。

13:00、2818mの山頂(ここで主稜に合流)。風が痛い。
山座同定する余裕などなく、手早く記念撮影をして早々に引き上げる。
ホカホカのわが家に戻り、今宵の酒宴は15 時スタート。それにしても、このパーティは酒も肴も尽きません。
それぞれ、どれだけ担ぎ上げてきたんでしょう。晩ご飯はK島さんのサーモンシチュー、ごちそうさまでした。

[第三日]1月2日(月)曇り
8:30、2400mテント撤収、出発→10:30笠松山→11:30林道出合→14:30、867m光橋(~宝乃湯~中央道小黒川PA)

朝、粉雪が舞う中を出発。行きはなぜか気がつかなかった櫓に登ったり(柱は朽ちかけ、すごいグラグラ)、アトラクションはすべて満喫するパーティ。
林道出合までいっきに3 時間、そこから凍結した車道をそろりそろりと下山。
途中、立俣尾根などという、さらに渋い尾根(これも兎岳の枝尾根のひとつ)を見つけては、偵察に余念のないT内さんとM尾さん(笑)。
思えばこの笠松尾根をサクッと登れたのも、おふたりが事前に取付確認に来てくださっていたおかげだった(こういったマイナーな山にありがちな、登山口を求めて時間をロスするようなことは一切なかった)。

25 年ぶりに車酔いした、あのひどいワインディロードを2往復もしていただいたなんて、本当に頭が下がります。
予定より早く下山でき、東京に帰ろうと思えば帰れなくもなかったけれど、飯田のひなびた温泉でひと風呂浴び、酒屋で酒を買い(さすがにお酒は切れました)、行きと同じく小黒川PAでまたも打ち上げ(理由をつけては飲んでます)。
その夜はM尾さん特製のホンモノのすき焼きを堪能させていただきました。
(3泊4日のうち、夕食2 回がすき焼きって・・・贅沢にもほどがある)

2 年連続、年末年始をご一緒してくださったT内さん、M尾さん。フリークライマーのはずなのに2ヶ月連続、雪山をご一緒したK島さん、来年もマイナーかつグルメな山旅、行きましょう!