奥利根 ヒナタグラ沢右俣~白桧沢~奥利根湖~コツナギ沢シバ沢~刃物ヶ崎山~ジロウジ沢~矢木沢ダム 2023/7/15-17

沢登り

【日程】2023/7/15~17
【メンバー】Lヤマ(記)、K村、MSO、ムラ
【天気】
1日目:小雨のち曇り、2日目:晴れのち時々小雨、3日目:晴れ
【タイムスタンプ】
7/15 7:00林道入口→7:20ヒナタグラ沢入渓→9:20二俣→12:45家ノ串山→14:10白桧沢下降点→16:40ハモン沢出合C1
7/16 6:10C1→7:50奥利根湖→9:30シバ沢出合C2→10:20シバ沢偵察→13:00偵察終了C2
7/17 4:10C2→8:40刃物ヶ崎山→12:50矢木沢出合→13:30魚止滝→15:20矢木沢ダム


【報告】
 お盆の奥利根合宿PTの練習山行。6月末の室谷川で足並みが揃っていることを確認できたので、趣味全開のマイナールートに付き合ってもらった。雪渓ゼロで、やはり今年の奥利根は雪渓少ない。
 着想は先人に拝借したものの、記録の見当たらない渋~いラインを引けて満足。沢をつないできた奥利根湖からの夏空、ハモン山頂からの奥利根の一望が心地よかった。やっぱり沢旅はいいなあ~

<1日目>
 林道にかかる橋からヒナタグラ沢に入渓。2009年のトマくらいしか記録が見当たらないのでマイナー沢かと思いきや、薄い踏み跡や赤テープがあって意外。釣り師が入っているのだろうか。
 快適に登れるor巻ける小滝が続いて小気味いい。わざわざ奥利根でこの一本を遡行するのは微妙だが、奥多摩や丹沢にあれば人気になりそうな印象。


 少し濃い藪を漕いで家ノ串山へ。電波がバッチリ入る。稜線の藪漕ぎが第一核心と覚悟していたが、なぜか踏み跡があって楽できた。1時間ほどで1141m尾根の東側の支沢に到着し、白桧沢への下降を開始する。白桧沢の支沢の中では一番傾斜がマシだが、それでも序盤はスラブで沢床に取付けず、急な藪のモンキークライムダウンを強いられた。沢床の傾斜が落ち着いたポイントに懸垂で降り立って一安心。立派な15m滝を巻き下ったハモン沢出合で幕営した。


<2日目>
 白桧沢の下降は何もないと思いきや、花崗岩の白い廊下の渓相で、いい意味で期待を裏切られた。地形図の白ビ沢は「白眉」なのかと思うくらい。廊下の中の小滝はロープなしで下降できるし、魚影も濃かった。

 しばらく歩いて奥利根湖に到着。コツナギ沢まで水泳になるかもと予想していたが、貯水率93%でも歩いて渡れた。湖岸に釣り師のボートが一隻。ボートで数十分の場所にはるばる山越えで来たかと思うとニンマリしてしまう。


 炎天下のコツナギ沢(というか川)を1時間ほど歩くとシバ沢。出合は伏流していて初見では分からない。シバ沢に入ると幕営適地がなさそうと聞いていたので、この日は出合で幕営し、明日早朝発で下山することにした。
 幕場は暑すぎるし、やることもないので、シバ沢の二つの大滝にフィックスロープを張って明日の行動時間を短縮することにした。出合からすぐに一つ目の20m大滝。左壁にロープを伸ばしたが、足のフリクションで登るワンポイントがヌメっていて想像よりは悪かった。落ち口の小滝を巻いた先の15m滝はノーロープでも行けそうだが、クライムダウンは厳しいので下降用にロープを出して登った。この先の小滝群がクライムダウンは厳しそうとのことで、二つ目の大滝は明日に回して偵察打ち切り。フィックスロープを懸垂下降して幕場に戻った。
 乾ききった薪の焚き火は盛大すぎて近付けない始末。コツナギ沢は魚影がないし、直射日光で暑すぎるし、気温が下がるのを待って早々に就寝。


<3日目>
 長時間行動になるので気合を入れて4時発。薄暗い中でもフィックスロープで時短できた。二つ目の大滝は中段で滝身に立ち込むワンポイントだけだが、脆いリスのハーケンがプロテクションで落ちられない。


 この先はナメでいい感じの渓相。もともと2日目に泊まるつもりだった1250m付近は笹を刈れば幕営できる箇所が複数あり。30分ほど笹とシャクナゲの濃い藪を漕いで刃物ヶ崎山に到着。山深さが素晴らしい。山頂だけは藪が薄くて奥利根を一望でき、電波もバッチリ入る。東面のハモン沢奥壁は遡行も滑降も大変そうだ…。


 地形図の岩マークを縫ってジロウジ沢三ノ沢左俣の下降点に入り、1250m付近の大滝は左岸から50mロープ連結の懸垂でぴったり下降。古い捨て縄が掛かっていた。これで難所は終了し、長い歩きで矢木沢本流へ。
 本流の魚止滝とその上流のゴルジュは地形図からは想像できない景観で一見の価値あり。釜が深くて下降できないので、手前の支沢から続く赤テープに導かれてメーグリ沢出合へと巻き下った。魚止滝の先はまたゴーロに戻り、矢木沢ダムまで歩いて周遊ルート締めくくった。

関連記事

特集記事

アーカイブ
TOP