○メンバー
A山CL、S原SL、N島、S木

○行動
・8月11日(月)
室堂9:40→剣沢BC13:30

・8月12日(火)
天候不良のため剣沢BCで停滞

・8月13日(水)
剣沢BC2:50→源治郎尾根取付4:00→Ⅰ峰ピーク7:20→Ⅱ峰懸垂下降点8:00→剣岳山頂9:12
→9:35下山開始→12:50剣沢小屋

・8月14日(木)
剣沢BC2:50→長次郎谷出合3:50→Cフェース取付点5:45→S原P登攀開始5:15頃→S原P Cフェースの頭9:10
→A山P Cフェースの頭10:40→下降開始10:55頃→5・6のコルから長次郎谷12:45→長次郎谷出合13:45
→剣沢BC16:00頃

・8月15日(金)
剣沢BC→御前小屋→室堂→扇沢

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<<報告>>
・13日 源治郎尾根報告(N島)
2時起床、2時50分BC出発。剣沢雪渓の滝が露出している部分の少し上部からアイゼンを付けて雪上歩行を開始する。
4時頃に平蔵谷出合に到着し、源治郎尾根末端にある三角形の岩の横にある踏み跡から尾根に取り付く。
滑りやすい泥の踏み跡を登ると、10分ほどで濡れた岩のルンゼに突き当たる。
高さ5m程だが、濡れていて、軽登山靴の我々には少々嫌らしいので、ロープを出して突破する。

その後は、沢登りの巻きのような泥の踏み跡を登ると、やがて細い尾根筋に乗る。
この先は岩尾根の弱点を巧みに突いて、松の木を縫う様に付けられた踏み跡を辿る。
木を掴んで体を引き上げ、簡単な岩壁に突き当たっては攀じ登る。
1時間半程登ると、大分標高を稼ぎ、ハイマツの岩尾根になる。それでも見上げるⅠ峰頂上はまだ高い。

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沢の詰めのような岩のルンゼ、草付きのザレた斜面を喘ぎながら登り詰めると、取付きから3時間強でⅠ峰頂上に着いた。
すぐにⅠ・Ⅱのコルにクライムダウンし、Ⅱ峰へ向けてハイマツ交じりの岩尾根を攀じ登る。
30分ほどでⅡ峰ピークに達し、その後すぐに懸垂下降点にたどり着く。

ここまでに後続が2パーティいることが確認できたが、彼らより早く懸垂ポイントに到着し、待ち時間が無くて済んだ。
懸垂の後は遠くに剣山頂が見えているので、ザレた岩場を適当に踏みやすいところを探して登っていく。
あまりクライミング技術が必要なところはなく、ひたすら急な稜線歩きのようである。

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1時間ほど登り続けると、登山者であふれかえる剣の山頂にたどり着いた。
30分ほど休憩した後、別山尾根から下山を開始する。ここは一般登山道なので技術的に難しい場所は皆無だが、結構急な岩場を下っており、また前剣などの登り返しが結構あり、体力的に結構消耗する。
遮るものがない強い日差しと長い岩の道に辟易してきたころ、ようやく剣沢小屋に到着し、即ビールを購入。
みんなで剣登頂を祝って、千鳥足で剣沢のBCに戻った。

・14日 八ツ峰VI峰Cフェース剣稜会ルート 報告 (S木)
朝、2:00に起きて3:00前から歩き始める。剣沢雪渓をアイゼンを着けて下る。長次郎谷の出会いからcフェースに向けて登り返し。
6時前にcフェースに取り付く。S原さん&N島さんpは2番目、A山さん&S木pは4番目。後続には2~3p続く。
(S木ペースに合わせて他パーティよりも早めに出発した。想定とおり取付き前に1pに抜かされ4番目に。すぐに後続のpも追いつく。)
A山さんはもう何回も来られたようでありがたく全ルートをリードさせていただく。

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1ピッチ目はなだらかだったので途中ピンが少なかったが、登れそうな部分をつないで行くとアンカーについた。混雑していた。
2、3ピッチ目は迷いながらノロノロと登る。A山さんに「スピード!」と言われる。

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4・5ピッチ目はリッジをつめる。リッジは半分いったところで後半分のリッジは怖くてトラバース。切らずにつないで行ったので60mロープあと2mというところでトップについた。

下りは56のコルまで歩いたりラペルしたりして下山。アイゼンを付けて長次郎谷出合までおり、剣沢をBCまで登り返した。

<<感想>>

<N島>
○源治郎尾根 
濡れたルンゼの登攀から始まり、松の木を掴んでの尾根登り。なんだか沢登りと尾根をミックスしたようなルートで今までの経験にはない感覚だった。
Ⅰ峰のピークを踏んでからは、長次郎雪渓と熊の岩のテン場、八ツ峰などなどのスペクタクルな景観が広がり、最後は剣本峰に突き上げる極めて爽快なルートだった。とにかく、山頂に着いた時は最高に気持ちよかった。
自分がイメージする「クライミング」のルートではないが、剣での一日を費やす価値のあるとても良いルートであると感じた。
この尾根があまりによかったものだから、なんだか八ツ峰の縦走も気になっている次第である。

○八ツ峰VI峰Cフェース剣稜会ルート 
正直なところ、初めはどうかと思う部分が自分の中にあった。
剣の登山道がないところにまで行って、Ⅱ級かⅢ級の岩場を登るのはどうなのだろうか。
だが、登り終えた後、その気持はどこかに霧散していた。
確かに難しいルートではない。だがそれが何だ。どうせ元から大して登れないじゃないか。
そんなことより、剣の八ツ峰(のコブの一つ)に壁から登ったぞ!なんて凄い景色なんだ!
登り終えた後は、達成感・満足感が全身を包んでいた。
幸いなことに、まだまだルートはたくさんある。また行きたい。
最後に、ロープを結んでくれたS原さんに感謝します。ありがとうございました。

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<S木>
○源次郎尾根縦走
一番きつかったのは、二峰のラペル後から頂上まで。それ以外は楽しい岩陵歩きを楽しめた。登山靴でギリギリ行けるくらいでスリリングだった。
課題は登りでバテたので体力不足と2番目を歩いたので大丈夫だったが、ルートファインディングは難しそうだったところだ。また行きたい。

○八ツ峰VI峰Cフェース剣稜会ルート
一番きつかったのは行き帰りの雪渓登り返し。後ろからS原さん、A山さんに追い立ててもらいながらN島さんからも前で励ましてもらいながら何とかノロノロ目的地に辿り着いた。
おそらく+3~4時間かかったと思う。ご迷惑をおかけした。クライミングは最高に楽しかった。

○課題
・体力不足:登り道について続けてトレーニングする。
・ルートファインディング:サッサと見つけて一番安全な道を探せるように経験を積む。

○スペシャル感謝
M本さん、A山さん
ボッカトレに付き合っていただきありがとうございました!鷹ノ巣山は私の十八番になりました。:)

A山さん、S原さん
クライミング・アルパイン全般勉強させていただき誠にありがとうございました!お二人には何度も行っただろうにところをご一緒戴き、すごく感謝しています。

S原さん、A山さん、M本さん、N島ん、I田さん、皆様
マイペースにお付き合い&追い立てて戴きありがとうございました!すいませんでした。
皆様のご協力なしには、何十年たってもやり遂げられなかったと思います。これからもレベルアップ頑張ります。またお手数をかけてしまいますが、何卒よろしくお願いします!

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<S原>
2年ぶりの剱岳、 例によって天気図をにらみながらの山行となったが、またひとつこの山の厳しい横顔をみせてもらった気がする。
入山は深いガスと強風の中。剱沢でテントを張った途端に強い雨が加わり、翌日も行動できず。小雨の中をルート1本だけ登った2年前の合宿の記憶が頭をよぎる。
雨の中到着した後発隊は、そのまま熊の岩へ。強いなあ。
ようやく天候が回復した13日、源治朗尾根は残雪期に一度登ったきりで、夏は初めてだ。尾根末端の取り付きからの狭いルンゼが悪いほかは、ひたすら樹林と岩稜を急登するルートだが、天候さえ良ければ、この単独峰の構造を実感しながら、直接山頂に登りつめる爽快なルートだ。

翌日登った八ツ峰6峰では、前回霧の中だった剱稜会ルートが、今回は見晴らしも良く、高度感を楽しむ余裕もできた。全ピッチリードしたS木さんと、つるべのN島君、剱デビューおめでとう。
落ち着いて登れたけど、次はもう少しスピードアップも考えてね。

歩きでは今回抜群の体力ぶりを見せたN島君、最後まで何とか頑張ったS木さんとも、よく成長したものだと思うが、天候不順の中を熊の岩ベースにチンネまで足を伸ばした、M藤Pのメンバーの気力と体力には脱帽だ。今回の合宿を良い機会に、ますますステップアップして欲しいと思う。

長い別山尾根の下りと、長次郎谷雪渓、さらに風雨の中を重いザックを背負っての下山は、最近不調の腰と右膝にこたえた。この先あと何回、こんな山行ができるだろうか。
一抹の不安を感じながらも、5日間の行動をこなした充実感とともに室堂を後にした。
下山後も1日扇沢に留まり、後発隊を収容したA山さん、今回もリーダーありがとうございました。次回は天候の試練を軽くして頂けると、もっとありがたいんですが...

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【情報】
長次郎谷の雪渓は池ノ谷乗越付近までほぼつながっているが、上部急勾配部分には切れ目が走り、シュルントも深い模様。13日夜に女性が約100m滑落し、顔面ほか骨折。14日に搬出されていた。
熊の岩にはテントが12-13張の盛況。携帯トイレ用のテントが張ってあったとのこと。廃棄物は持ち帰りたい。
劔沢では docomo と au の携帯が3Gで接続できた。気象予報が随時見られたのでありがたかった。
劔沢のA山さんと熊の岩、さらにチンネ登攀中のK谷さんの間で、無線が良好に交信できた。こちらも珍しいことだ。

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<A山>
いつものとおり天候が心配されるなか、扇沢で起きると既に雨が降っていた。「ほんまにいく?」思わず本音が。でも先発隊もいるし、出発。
ターミナルに着くとアルペンルートの値段が高い!消費税だけで千円アップのわけないやろ。天候のこともあり、モチベーションうなぎ下がり(N藤さんのパクリ)。
といやーな感じのスタートだったが、おっさん若者組としてはなかなかの成果。チンネはいけなかったが、この天気で源次郎のCフェース剣稜会いけたら御の字でしょう。双方ともドキドキ感が少なく、練習、特にルーファイ練習には手ごろ。
あややさん、剣稜会全ピッチオンサイトおめでとう!
前者は10年前に成城大登って以来、(その前は学生時代×2回)
後者は12年前に登って以来(その前は学生時代×3回)
ですが、山のどまんなかで、硬い岩を登るのはやはりイイ!
やっぱ剣はとってもイイ!
今回参加のみなさんへもっともっと外岩練習して、もっとドキドキ、もっとヒヤヒヤ、そして心底充実ルートにチャレンジしましょう!

剱岳 夏合宿後発パーティ 2014/8/12-16