瑞牆山 十一面奥壁 一粒の麦 2014/7/21

トラッドクライミング

メンバー:H内、I藤

谷川の山頂より高い2000mの取り付きからスタートするクライミングは爽快そのものでした。

アプローチ以外は迷うことなく登頂できます。
迷っても対して大きな間違いはしないと思いますので、新鮮な気持ちで登りたい方は以下の詳細は見ないでください。
以下の紹介でピッチグレードにR(危険)をつけてますが、気を付けてね、という程度です。

・参考時間
08:20 植樹祭駐車場 発
11:30 取り付き 着
12:15 登攀開始
17:40 頂上(6ピッチ終了)
18:00 下山開始
岩小屋で一杯いただく
20:40 植樹祭駐車場 着

・ギア(実際用いたギアとは違います。最低限必要なギアです)
ナッツ、カム2セット(下はエイリアン青~上はキャメ6×1)、スリング3、ロープ50m(シングルx1)、クイックドロー×4

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・ルート紹介
【概要】
トラッドとして名高い瑞牆山ですが、このルートは十一面の中でも正面壁と異なり、一切の人工物がありません。
ルートも無理に掃除していない感があり、木をつかむのは岩登りではない、と思う人にはなんともいまいちなルートでしょう。
とはいえ、これまでのぼった瑞牆のルートの中でもアプローチ、ルート内容を含め一番自然なクライミングに感じます。

なお、グレードは体感で、トポとは異なります。
2p、6pは厳しいです が素晴らしいです(楽しめるかどうかはあなた次第)。

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【詳細】
・1P 5.10AB R
フェース~テラス~ハンド~スラブ~(下降して)樹林テラス
ギア・キャメ1前後、キャメ3か4、長スリング数本(一つで三メートル程度つかう)

ハンドは難しく、左に逃げた(フォローは直上)。スラブはトラバースしてビレイ点へ行くことになるが、その前に直上しハンドの真上に必ず支点を作ってから、ビレイ点へ下降すること。この際に長スリングがないとロープの引きがかなり悪くなる。

・2P 5.10C
ハンド~フレーク(一部オフィズス)
ギア・キャメ2~3複数、上部キャメ4~6複数
まっすぐ延びた30m近いクラック。全体的に左フレーク気味で、下部はハンド、上部は変則オフィズス。上部は横に上にはまり、レイバックも左右切り替えもあり。ギアは同じサイズを多用する。よく見てギアの分配の目途をつけること。

なかなか出会えない形状のクラック。下部はまっすぐ伸びたハンドサイズですが、上部に行くとそのクラックが大フレークとなりオフィズスとなります。
一つなぎのクラックとしては面白いと思います。個人的には新鮮味にあふれてました。

・3P
藪こぎ~バンド~テラス
ギア・不要
ビレイ点から右へトラバース。最初は先が見えないが藪を抜けると岩のスロープが見える。

バリエーションでビレイ点からクラック登り、チムニーを右へ下降も可能。

・4P 5.9 R
ギア・キャメ1前後ふたつ、、、
チムニー(~スラブ)

ザックがあればハーネスからぶら下げて。とても緩い傾斜なので上に乗ったらスラブを歩いてゆけるが、、、支点はほぼゼロなので怖いときはチムニーを最後まで詰める。

・5P 5.10A
ギア・選ぶクラックにより様々、下から見てもわからない。カム#6はいらない。
浅いコーナー(溝)~右フェースまたは左クラック~複数クラックのいずれか~テラス平行していくつかクラックあり。どこからでもゆけます。悩んでください。
トポにはダブルクラックとありますが、トリプルくらいあります。

ビレイ点はトポを見るとなやんでしまう。
だが、まともにビレイできるのはクラックを抜け出たテラスの一番太い木しかない、、、
6Pのルートは確信をもってココだ、といいずらいので悩んでください。

・Ⅲ~Ⅳ級 R
ギア ビレイ点用のみ(一式)
取り付きまで
6ピッチは目の前の岩峰の少し右上のきれいにスプーンでえぐったような箇所。下部は小さなテラスよりコーナー(コーナーの中にでかい岩が張り出しカンテ状となっている)

次の岩を隔てる砂利道を横切り6ピッチ直下へビレイ点へ作る。この際四級程度の登りは支点がとれないか、とってもあまり意味はない。

・6P 5.10CD
垂直コーナー~スプーンカット状コーナー
ギア・エイリアン青~キャメ三番
下部はとても小さな灌木によりクラックがとぎれている。スプーンカットにでるまでは大胆なフェースの動きで。スプーンカットにでると素晴らしいコーナークラック(ハンド)が頂上まで続く。

最後のコーナーは長くきれいでとても楽しい。このクラックが最終ピッチにあることでこれまでの苦労は報われるでしょう。
唯一心から楽しめる癒しクラック。ただし同サイズを多用するためギアはやりくりすること。

・頂上
ここで昼寝してご飯食べれるくらいに登れたら天国です。

DSCF1017
【参考】
トポは参考程度に。アプローチは木のテープをよく見て。
まずは奥壁にたどり着く必要がありますがまったくわかりません。
テープに白熊←奥壁→と書いてあります。
木漏れ日あふれるきれいなテラスに出たら、少し行き過ぎです。ちなみにこのテラスはアウトサイダーズルムケチムニー(5p)があるそうです。

下降裏から降りれます。懸垂しなくてもよいようですが、懸垂選択してしまいました。
(I藤)

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